サバンナの巨象
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「そこかっ!」
だがそこにあったのは一つの巨大な穴だった。それ以外には何もなかった。
「どういうことだ、モグラ獣人か!?」
彼はすぐにアマゾンと共に戦う獣人のことを脳裏に浮かべた。
「裏切り者が、一度死んでもまだ懲りないというのか」
穴に入ろうとする。入口を覗き込んだその時だった。
「ケケーーーーーーーッ!」
不意に上から声がした。怪人は咄嗟に上へ鋏を繰り出した。
だが遅かった。アマゾンはそれより前に腕を振り下ろしていた。
怪人の首が落ちた。そしてそれは穴の中に落ちていった。
首をなくした胴体が倒れ込む。そして爆発した。
穴の奥からも爆音が聞こえてきた。どうやらグランバザーミーの首が爆発したらしい。
「やったな」
アマゾンの後ろから声がした。モグラ獣人がそこにいた。
「モグラ、有り難う」
アマゾンは彼に対して言った。
「まさかこんな使い方するなんて思わなかったよ」
「咄嗟に思いついた。アマゾンもまさかこんなに上手くいくとは思わなかった」
アマゾンは変身を解きながら言った。
「まずジャングラーDで上に飛ぶ。そしてそこでマシンで空に留まる」
彼はマシンの激突の直後上に跳んでいたのだ。そこでマシンで空を飛んでいたのだ。
「そしてモグラにテレパシーで送った。あいつの後ろに向かってくれ、と」
「うん」
これもガガの腕輪の力だった。この腕輪はアマゾンに超絶的な力を授けるだけではないのである。
「そして怪人がモグラの穴に気をとられている時にマシンから降りて襲い掛かる。やることはいつもと同じだけれどちょっと変えたらそれだけでかなり違う」
「そうだよな、おいらもびっくりしたよ」
「バダンの奴等強い、だからアマゾンの頭使わなくては駄目。そうでないと勝てない」
彼とて馬鹿ではない。そうした頭脳戦も得意なのである。
「けれどこれでバダンさらに追い詰められた。今度は全力で来る」
「全力でかい」
「そう、アマゾンバダンの攻撃二回退けた。そろそろ痺れを切らす頃」
その読みは当たっていた。
「モグラも気をつける。もうすぐバダンが総攻撃を仕掛けてくる」
「ああ」
アマゾンはマシンを呼び寄せた。アマゾンが乗った。
「モグラも乗るか」
「うん」
モグラ獣人は人間態になるとアマゾンの後ろに乗った。アマゾンはそれを確かめるとアクセルを踏んだ。
マシンは走りはじめた。そしてその場をあとにした。後に戦いの後を残して。
キバ男爵は夜のサバンナにいた。そして一人夜空を見上げていた。
「あの者達も敗れたか」
彼は星の動きから戦いの行方を見ていた。そして呟いた。
「こうなったら私自身が行くしかないな」
「そうか、遂に行くのか」
ここで後ろから声がした。
「うむ、これ以上は捨て
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