サバンナの巨象
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顔で応えた。
「手強かったけれど」
「仮にも大幹部だからな」
「うん、けれどこれでアフリカのバダンの勢力はかなり減った。キバ一族も滅んだ」
アマゾンは感慨深げに言う。
「他のライダーにも勝って欲しい」
「大丈夫だよ」
モグラ獣人はここでアマゾンを元気付けるようにして言った。
「皆あんなに強いんだよ、負ける筈ないじゃないか」
「モグラ」
「アマゾンも言ったじゃないか、正義は必ず勝つ、って。だろ!?ライダーが負ける筈ないさ」
「そう、そうだった」
アマゾンはその言葉に笑みを取り戻した。
「モグラ、有り難うアマゾン気が楽になった」
「アマゾン・・・・・・」
「やっぱりアマゾン一人では戦えない」
彼はここで一瞬しょげた顔をした。
「けれどモグラやおやっさん、まさひこ、りつ子さんがいるから戦える。皆がいるからアマゾン戦うことできる」
それがアマゾンであった。鬼神の様に戦い敵を切り裂く。だがその心は繊細で心優しいのだ。
だからこそ悪と戦うことができるのだ。その友を守る為に、世界を守る為に戦うのだから。アマゾンの心は他のどのライダーよりも素朴で温かいのだ。
「行こう、モグラ」
アマゾンは言った。
「まだバダンは残っている。一人残らず倒して世界を平和にしよう」
「よし!」
二人は歩きはじめた。夕陽が二人を照らしていた。
長い影が消えていく。そして二人は新たな戦場に向かっていった。
「キバ男爵は死んだか」
ドイツの古城でドクトル=ゲーはその報告を聞いた。
「惜しい男だったが」
デストロンにいた頃はツバサ大僧正等と共に競い合った。ヨロイ元帥とはうまが合わなかったが彼らは互いを認め合い功を競っていたのだ。
「やはりライダーは一筋縄ではいかんな」
ここで後ろから声がした。ゼネラルモンスターが闇の中から姿を現わした。
「うむ。そちらもそろそろ作戦を発動するようだな」
ゲーが彼に顔を向けた。
「既に全て整っている」
ゼネラルモンスターは胸を張って答えた。
「来るぞ、あの男が」
「それも計算のうちだ」
「そうか」
ゲーは彼の言葉を聞きやや機械的に頷いた。
「健闘を祈る」
そして儀礼的に言った。
「そのようなもの祈ってもらいたくはない」
だがゼネラルモンスターはそれに対して反論した。
「何っ!?」
「我がナチスの掟を忘れたのか」
ゼネラルモンスターは目をひそませたゲーに言った。
「総統は仰ったな。勝利こそ全てだ、と」
彼等はかってナチスにいた。その時ヒトラーに言われたことであった。
「私は勝利しか望まない。スカイライダーを倒し中東を死の荒野に変えることだけしかな」
「そうか、そうだったな」
ゲーはそれを聞き満足したように笑った。
「そういうこと
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