サバンナの巨象
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れは叶わなかった。
「大切断!」
アマゾンは右腕を振り下ろした。それは吸血マンモスの二本の牙を一閃した。
「ウオッ!?」
牙が地に落ちた。そこから鮮血がほとぼしり出る。
「グオオオオオオッ!」
両腕でその牙の傷口を押さえる。だが血は止まることなく溢れ出る。
「まだだっ!」
アマゾンはさらに攻撃を続けた。今度は吸血マンモスを掴み空中に放り投げた。
「ケケーーーーーッ!」
そして自らも跳んだ。空に舞い上がった吸血マンモスに向かって蹴りを放つ。
「アマゾンキィーーーーーーーーック!」
蹴りを放った。それは吸血マンモスの牙の間を直撃した。
攻撃を終えたアマゾンは両足で着地した。吸血マンモスはその前に落ちた。
「グググ・・・・・・」
吸血マンモスは傷口から血を流しながらも立ち上がってきた。
「まだ来るつもりか」
アマゾンはそんな彼に対して身構えた。
「心配するな」
吸血マンモスはそんなアマゾンに対して言った。
「私にはもう戦える力は残ってはおらぬ」
そしてキバ男爵の姿に戻った。
「ようやく復活した我がキバ一族が再び滅ぶとはな」
「悪が滅ぶ、これ運命」
「フン、運命か」
キバ男爵は蒼白の顔でアマゾンを見据えて口の左端を歪めた。
「ならば最後に勝つのはバダンだ」
そして槍を右手に構えながら力を振り絞って言った。
「偉大なる我等が首領が世界を手に入れられるのは定められしこと。ライダー達の死と共にな」
「それ違う、悪は滅びる運命になる」
アマゾンはそれに対し反論した。
「戯れ言を」
キバ男爵は言い返した。
「まあそれはすぐにわかることだ」
そしてまた口の端を歪めた。
「その時を見れないことだけが残念だが地獄での楽しみにとっておこう」
そう言うと最後の力を振り絞って両足で立った。
「仮面ライダーアマゾンよ」
そしてアマゾンを見て言った。
「キバ一族の火が消えるこの瞬間、よく見ておけ。そして」
彼は言葉を続けた。
「これが近いうちの貴様の未来だということを忘れるな」
そこまで言うとゆっくりと後ろに倒れた。
「バダンに栄光あれーーーーーーーーーっ!」
そう言い残し爆死して果てた。キバ一族の偉大なる長の見事な最後だった。
「アフリカでの戦いはこれで終わりか」
アマゾンはその爆発を見ながら呟いた。
「だけどまだ戦いは終わりじゃない。まだ首領が残っている」
そう言うとその場をあとにした。それまでサバンナをズタズタに引き裂いていた地割れもキバ男爵の死と共に消えていた。
戦いの傷跡は草原の中に消えていた。
「よく帰ってきたね」
モグラ獣人は川辺でアマゾンを出迎えていた。
「うん、何とか倒した」
アマゾンは出迎えたモグラ獣人に対して笑
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