サバンナの巨象
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う言うとその左腕を地面に打ちつけた。
「ムッ!?」
すると辺りを地震が襲った。
「まさか」
アマゾンはその地震に必死に耐えながら怪人を見た。
「ククククク」
吸血マンモスは笑っていた。そしてまた左腕を地面に打ちつける。
再び大地が揺れる。そして地割れがアマゾンを襲った。
「どうだ、地震の味は」
何とかその地割れから身をかわしたアマゾンを嘲笑するように言う。
「大地を支配したマンモスの力、とくと味わうがいい」
そう言うとまた地面を打った。また地割れがアマゾンを襲う。
サバンナを無数の地割れが襲った。それはやがて四方八方からアマゾンに向かって来た。
「まずい、このままでは」
アマゾン自身の身も危なかった。だが彼は別のことを危惧した。
「サバンナの自然が・・・・・・」
彼はこの時も自然を愛する心を忘れてはいなかった。そしてそれはその自然を破壊する者への怒りとなった。
「させない!」
アマゾンは吸血マンモスを見据えた。怪人は勝ち誇った顔で大地を打ち続ける。
「倒す、そして自然守る」
アマゾンは誓った。だがどうしてあの怪人を倒すのか。問題はそこであった。
あの毛と皮膚には大切断すら通じない。他の攻撃も効果は期待できない。
だが倒さなくてはならない。どうするべきか、アマゾンは考えた。
「象の力大きい」
それはわかっていた。だがそれをどうするか、である。
「その力の源は」
彼は考えた。それを絶てばいい。今までの戦いとアマゾンでの生活でそれはよくわかっている。
象の力は。そしてそれをあらわすのは何か。
「牙・・・・・・」
そう、牙であった。
吸血マンモス、いやキバ男爵はキバ一族の長である。ならばその力の源も牙である筈だ。アマゾンはそう考えた。
「牙さえ取れば・・・・・・!」
アマゾンは思った。そして跳んだ。
それまで彼がいた場所を地割れが蜘蛛の巣の様に襲い掛かった。彼は咄嗟のところでそれをかわした。
「ケケーーーーーーーーーーッ!」
彼は叫んだ。そして空中で一回転した。
「また来るか」
吸血マンモスはその動きを見上げて言った。
「無駄なことを」
彼は自分の皮膚と毛の防御力に絶対の自信を持っていた。アマゾンの大切断ですら怖くはなかった。
そう、身体は。だがキバは違った。
アマゾンは急降下する。その真下にはキバがある。
「ケケーーーーーーーーーッ!」
アマゾンは再び叫んだ。そしてそれと共に右腕を大きく振り被った。
「スーーーーーーパーーーーーーー・・・・・・」
彼は技の名を叫びはじめた。
「効かぬというのがわからぬようだな」
吸血マンモスはそれを受けるつもりであった。そしてそこで彼に絶対的な敗北を悟らせるつもりだった。
だがそ
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