十三人の自分
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スはそれを身体を捻ってかわした。
「あれをかわしたか」
大元帥はそれを見て言った。
「だがこれはどうだ!?」
そして今度は鞍からマシンガンを出して来た。
「喰らえ」
マシンガンを放つ。だがその時には既にゼクロスはそこにはいなかった。
「何処だ!?」
「ここだ」
彼は上にいた。そしてそこから攻撃を仕掛けるべく急降下をかけて来た。
「ムムム」
見ればゼクロスは五人いる。分身を使っているようだ。
「これが貴様によけられるか」
五人のゼクロスはそれぞれ攻撃を繰り出して来た。しかしマシーン大元帥はそれを全てかわした。
「何ッ!?」
何と彼はミイラの棺に全身を覆ってそれを防いだのだ。
「生憎だったな。私にはこういった楯もある」
「クッ・・・・・・」
ゼクロスは着地して歯噛みした。五人の彼は一人に戻っていた。
「どうやら貴様は倒しがいのある男のようだ」
彼は棺の中から言った。
「仮面ライダーストロンガーと同じくな。ならば私も全力で相手をしてやろう」
「言うな、この魔人がっ!」
ゼクロスは珍しく感情を露わにして叫んだ。
「貴様のせいで姉さんは死んだ。それを忘れたか!」
「姉!?フフフ、村雨しずかのことか」
彼はそれを聞くと笑って言った。
「それがどうしたというのだ。我がバダンが人間のことなどに意を払うと思っているのか」
「何ッ!」
彼はさらに激昂した。そして棺に手裏剣を投げ付けた。
「無駄だ」
だがマシーン大元帥にそれは全く効きめがなかった。
「また会おう、ゼクロスよ」
彼はそう言うと棺ごと姿を消した。
「待てっ!」
ゼクロスはさらに攻撃を続けようとする。だが棺はその前に消えていった。
「心配するな。貴様はもうすぐ倒れることになる。このオタワでな」
彼の声だけが競馬場に響く。
「その時まで名残を惜しんでおけ。もうすぐだからな」
「言うな、それは貴様のことだっ!」
ゼクロスは叫んだ。だがその声はマシーン大元帥には届かなかった。彼はその前に姿を消してしまっていた。
あとには誰もいなかった。馬達とゼクロスだけがいた。
「マシーン大元帥、いやバダン」
彼はマシーン大元帥が消えた方を怒りに震えながら見ていた。
「姉さんの仇・・・・・・。必ず忘れない」
そして言った。
「貴様等だけは必ず倒す、そして姉さんの仇をとる、そして世界に平和を取り戻してやる!」
彼の声が競馬場に響いた。それは雷神の怒りを呼びその場に雨をもたらした。そしてゼクロスは雷が降り注ぐ中その場を去って行った。
「どうやらゼクロスが勝ったようだな」
暗闇大使は競馬場での戦いの報告を聞いて頷いた。
「はい。マシーン大元帥とも一戦あったようです」
報告をした戦闘員が答えた。
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