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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
霧の中の断頭台
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 その犠牲にはこの二人も入っている。だが首領はそれは口には出さなかった。
「頼むぞ。ライダーを倒した者には最高幹部の位を与えることを約束しよう」
「ハハァッ!」
 首領はそこまで言うとその場から気配を消した。そして何処かへと去って行った。
「最高幹部はわしのものだ」
 地獄大使は従兄弟に対して言った。
「何を言う、わしに決まっておる」
 暗闇大使も負けていない。両者はまた睨み合ったがすぐに視線を元に戻した。
「それはライダー達を先に倒した方のものだな」
「フン」
 二人は顔をそむけあうとその場を後にした。地獄大使は自室から別の部屋に移りながらこう呟いた。
「今に見ているがいい。ライダーは貴様ごときには倒せん」
 それは負け惜しみではなかった。確信をもって言っていた。
「ライダー達を倒すのはこのわしだ。わし以外に誰がいるというのだ」
 そして彼は部屋に入った。
「その時に精々歯噛みするがいい。そしてわしの後塵をきすのだ」
 そう言うと中に消えて行った。後には妖気だけが残っていた。

 本郷と一文字はロンドン塔を出ていた。そして立花と滝のところにいた。
「そうか、あの二人を倒したか」
 立花はそれを聞いて感慨深げに頷いた。
「手強い奴等だがな。よく倒した」
「流石に苦労しましたよ」
 一文字はそれに対し微笑んで言った。
「確かに。以前よりずっと強くなってましたね」
「以前よりもか」
 滝はそれを聞いて目を光らせた。
「鋼鉄参謀やオオカミ長官もそうだったようだな」
「よく知ってるな、滝」
 二人はそれを聞いて思わず言った。
「おいおい、俺だって馬鹿じゃない。それ位は勉強しているぜ」
 彼はそれを聞いて苦笑して言った。
「他のライダー達も皆苦労して世界各地のバダンと戦っている。それはよくわかっているつもりだ」
 滝自身もバダンと死闘を繰り返している。その為よくわかっていたのだ。
「中国でもそうだった。あのドクロ少佐の強さは以前とはケタ外れだった」
「ドクロ少佐か。あいつも厄介な奴だったな」
 立花もドクロ少佐のことはよく知っていた。
「忍術を使うだけじゃないからな。ストロンガーも超電子の力でやっと倒したような奴だ」
「ええ。実際に志郎の奴もかなり苦戦しましたよ。何とか倒すことはできましたが」
「だがその勝利は大きかったな」
 本郷はそれを聞いて言った。
「万里の長城が救われたんだからな。多くの命と共に」
 一文字が言った。
「ああ。そして御前達の今回の勝利も大きいぞ」
 立花と滝は二人に対して言った。
「実力者の二人を倒したんだ。これでバダンの戦力は大きく削がれた筈だ」
「ああ。いよいよバダンを叩き潰せる時が来たんだ。それも御前達のおかげだ」
 滝は右腕で拳を作りそれを振
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