知の戦士
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オニビビンバもまた竜巻から落ちた。
竜巻は消えた。二体の怪人はその下に蹲っていた。
「グググ・・・・・・」
何とか立ち上がる。だが既に致命傷を受けていた。
怪人態から人間の姿に戻る。そして着地したライダーマンを見上げた。
「勝負あったな」
ライダーマンは立ち上がった彼等に対して言った。
「まだだ、これしきの傷で・・・・・・」
鬼火司令はまだ前に進もうとする。だがそれはできなかった。
「ク・・・・・・」
ガクリ、と膝をついた。それを妖怪王女が助け起こす。
「済まん・・・・・・」
礼を言う。だが妖怪王女もそれ以上は無理だった。
それでも二人はかろうじて立っていた。それは意地であった。
「まさか竜巻を起こしてその中で攻撃を仕掛けるとは・・・・・・」
「大した戦巧者ね」
「俺の武器はアタッチメントだけではないと言った筈だ」
ライダーマンはそれに対して言った。
「俺は確かに他のライダーに比べてパワーは劣る。だがパワーを使わずとも戦うことはできる」
「頭脳か」
「そうだ、ならば頭脳を使うしかない」
彼はかってその頭脳を買われてデストロンに入った。それだけあってその知力はライダー達の中でも群を抜いていた。あの本郷をすら上回るとさえ言われているのだ。
「それを忘れたのは迂闊だったな。戦いは力と技だけでするものじゃない。貴様達はそれを忘れていた」
「クッ、確かに・・・・・・」
その通りであった。彼等はライダーマンのパワーが他のライダー達に比べて見劣りしアタッチメントさえ封じてしまえばいいとたかをくくっていたのだ。それが命取りとなった。
「わし等の完敗だな、貴様の最大の武器を忘れておった」
「戦いはパワーだけでするものじゃない、そんなことを忘れていたなんて」
二人はガクリ、と膝をついた。
「だがな」
それでも立ち上がった。やはり彼等にも意地があった。
「我々に勝ったとしえもまだ戦いは終わりではない。それだけは忘れるな」
「そう、いずれ貴方達は我々の前に屈することになる。それだけは覚えてらっしゃい」
「貴様等、まだそんな減らず口を」
ライダーマンの横に来ていたストロンガーが前に出ようとする。しかしライダーマンはそれを制した。
「いい」
「しかし・・・・・・」
「これが最後だ、最後まで言わせてやれ」
「わかりました」
ストロンガーはライダーマンの言葉に引き下がった。
「わし等を倒したことは褒めてやろう。それだけはな」
「この妖怪王女を出し抜くとは。流石はライダーきっての頭脳派」
二人は残された時間が少ないと悟ったのかライダーマンに賛辞を与えた。
「それだけ言えばもうよい。我等は去るとしよう」
「バダンに栄光あれーーーーーっ!」
そう言うと二人はその場に倒れ伏した
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