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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
竹林の戦い
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そうですか、ここに来るまでにそんなことが」
「ああ、まさか像に化けているとは思わなかったがな」
 風見は白帝城での戦いのことを神に話した。
「俺も同じですよ。成都で奴等と一戦交えました」
「そうか、やはりな」
 それを聞いた風見の目が光った。
「だとするとバダンは間違いなくこの地で例によって何かを企んでいるな」
「でしょうね。そうでなくては怪人までは出て来ません」
「ああ。奴等の今までの行動からしてな」
「けれどここで何を企んでいるかが問題ですね」
 神はここで考える目をした。
「俺達を狙っているんでしょうか」
「それも充分考えられるが」
 風見は直感でそうではないと思っていた。
「何か他に策を企んでいるかも知れないぞ」
「では何を」
「そうだな」
 彼は考えた。そしてあることが脳裏に浮かんだ。
「実は俺は重慶には鉄道で来たんだが」
「鉄道でですか」
「ああ。その時事故でかなり遅れた。何でも線路が爆破されていたらしい」
「線路が・・・・・・」
 それを聞いて神も感づいた。
「流石だな。敬介も察したか」
「ええ。おそらくそれはバダンの仕業ですね」
 経験がそれを二人に伝えていた。歴代の組織と戦ってきた彼等はその潜り抜けてきた修羅場によりその直感を身に着けていたのだ。
「連中にしてはえらく地味な作戦に思えますけれどね」
「地味だからこそ効果があるものもあるしな。とくに鉄道は線路を潰せばいいだけだから楽だ」
「はい」
「それに交通や経済に及ぼす影響も大きい。死傷者も多い」
「ですね」
「奴等にとってはやり易い作戦だ。おそらくこの四川省の経済を完全に破壊するつもりだ」
 四川省の人口は約一億人、それなりの経済規模がある。特にこの重慶は中国でも屈指の重工業都市である。それを狙ってのことであろう。
「敬介、こうしている時間はない。すぐに奴等の計画を阻止しよう」
「はい、まずは何処から行きますか?」
「奴等が狙う場所はわかっている」
 風見は答えた。
「今までは地道に小さな線路を潰してきている。おそらく今度は大物を狙ってくるだろう」
「というと・・・・・・」
「そうだ、ここと成都を結ぶ線だ」
 風見は顔を引き締めて言った。
「おそらく既にそこへ向かっているだろう、一刻の猶予もない」
「ですね、行きましょう」
 神も決断は早い。二人は同時に席を立った。
「行くぞ、ここでこの地の奴等を倒す」
「ええ、そしてこの地に平和を」
 二人はホテルを出た。やがて遠くからマシンの音が聞こえてきた。

 幽霊博士と魔女参謀はその時風見の予想通り重慶と成都の間の線にいた。そして線路の側に何かを埋め込もうとしていた。
「急ぐのじゃぞ。さもないと電車が来てしまうからの」
 幽霊博士は作業にあたる戦
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