港町の毒蛇
[9/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
は彼等を見下ろして言った。
「俺は姉さんを貴様等に殺された、これ以上貴様等に誰も殺させはしない」
「言ってくれるねえ、あんたも」
ヘビ女は皮肉めいた笑いを浮かべて村雨を見上げた。
「そう言うあんたもバダンに生み出された癖に」
「違う」
彼は昂然として言い返した。
「俺を生み出したのは運命だ、貴様等と戦うという運命が俺を改造人間にしたのだ」
だが本来はこの身体は望んだものではなかったのだ。多くのライダーがそうであるように。
しかしそれは心の奥底に封じ込める。バダンと戦う為にだ。
「この身体、この力、人のものではない」
彼は言葉を続けた。
「あえていうならば鬼、鬼神のものだ」
邪悪を討ち滅ぼす鬼神である。ゼクロスの赤い色は降魔の焔の色であった。
「貴様等を倒す為に・・・・・・。俺はあえて鬼となる!」
そう言うと身構えた。
変
右腕を肩と垂直に右斜め上に出す。左腕はそれと並行に右斜め下に出す。
そして右手をそのまま九十度下ろす。左腕はそれに添うよに左斜め上に出す。
身体が赤と銀のバトルボディに覆われる。手袋とブーツも銀である。
身!
左腕を脇に入れる。右腕を左斜め上に突き出す。
顔が赤い仮面に覆われる。そして左も目が緑になりベルトが光った。
その光が全身を包む。ここに村雨良はゼクロスとなった。
「行くぞっ!」
掛け声と共に飛び降りる。そしてヘビ女達に立ち向かう。
「フン、来たね」
彼女の周りを戦闘員達が護る。そしてゼクロスに襲い掛かる。
ゼクロスはナイフを取り出した。そしてそれで戦闘員達を斬り倒していく。
そこへヘビ女の蛇の鞭がきた。そしてゼクロスのナイフを叩き落とす。
「ムッ」
ナイフを落とされたゼクロスはあらためて構えをとった。
「今度はあたしが相手をしてやるよ」
彼女はそう言うと今度はマントを投げてきた。
ゼクロスはそれをよけきれなかった。頭から被ってしまう。
「さて、あたしのマントは特別でねえ」
ヘビ女は無気味に笑いながら言った。
「エネルギーを吸い取ってしまうんだよ。あんたのエネルギーも吸い取ってやるからね」
彼女はマントの中でもがき苦しむゼクロスを見てほくそ笑んだ。
マントが落ちた。ゼクロスはその中に消えた。
「ンッ!?」
ヘビ女はそれを見て不思議に思った。
「おかしいねえ、全部吸い取る筈なんてないのに」
いぶかりながらマントを取ろうとする。その時だった。
手裏剣が飛んで来た。数個マントに突き刺さる。
「危ないっ!」
ヘビ女は咄嗟に後ろに跳んだ。足下に手裏剣が突き刺さっていく。
「流石にそれはかわしたか」
再び倉庫の上から声がした。
「クッ、変わり身の術かい」
彼女は倉庫の上に顔を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ