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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
麗わしの島の戦い
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 空中に跳んだ。そして一回転した。
「電キィーーーーーック!」
 電気を帯びた蹴りが炸裂する。怪人は後ろに吹き飛び爆死した。
「おお、凄いリアルだな!」
「おお、まるで映画みたいだ!」
 観客は誰もそれが本当なのだとわからない。戦いはそれに構わず続いている。
「カッパーーーーー」
 オカッパ法師は奇妙な叫び声をあげると頭の皿をスーパー1に投げて来た。
「ムッ!」
 スーパー1はそれを銀の腕で弾き返した。地に落ちた皿は忽ちその場所を溶かしていく。
「ケッ」
 今度は黒い布を投げてきた。スーパー1はそれを避けようとしたが避けきれず捕まってしまった。
「しまった!」
「ケケケケケ」
 オカッパ法師はそれを見て笑っている。逃れられないと確信していたのだ。
 だがスーパー1には切り札があった。そして彼はそれを今使うことをためらわなかった。
「チェーーーンジ、パワーーーーーハァーーーーーーンドッ!」
 彼は腕を換えた。忽ち銀であった腕が真紅のものになる。
「おいおい、今度は手の色が変わっちまったぞ!」
 皆それを見て大騒ぎする。しかし当のスーパー1はそれどころではない。
「ウオオッ!」
 その黒い布を掴む。そして左右に思いきり引きそれを千切ろうとする。
 やがて力が勝った。布は引き裂かれた。
「今度はこちらの番だっ!」
 スーパー1は身構えた。そして再び腕を換えた。
「オカッパ法師、河童の改造人間である貴様の弱点は・・・・・・」
 赤い腕が光った。そして青いものになった。
「水だ、河童は多量の水分がなくては生きていけない!」
 そして腕をエレキハンドに換えた。
「チェーーーーンジ、エレキハァーーーーーンドッ!」
 換装するとすぐにそれを怪人に向けた。
「喰らえっ!」
 そして電撃を放った。
「ギャアオオオオオッ!」
 これにはさしものオカッパ法師もたまらなかった。普通の怪人よりもかなり多くの水分を必要とする彼はそれだけ電気を通し易かったのである。そして彼はそれに打ちのめされた。
 それが決め手であった。怪人は倒れ爆発した。
「おお、やけに強いなあ」
「正義の味方はこうでなくちゃな。上映される日を楽しみにしておくか」
「気楽なものだな」
「ま俺達やバダンのことを知らないだけまだいいですよ」
 そんな観客達の声を二人のライダーは苦笑して聞いていた。

 前哨戦はライダー達の勝利に終わった。二人の改造魔人はそれをモニターで見ていた。
「やはりあの怪人達では駄目か」
 ヨロイ騎士はモニターから目を離して言った。
「だがあの二体の怪人が駄目では実際にライダー達を倒せる怪人はおらんぞ」
 磁石団長はそんなヨロイ騎士に対して言った。
「それはわかっている。だが怪人はまた送られて来る」

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