麗わしの島の戦い
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ですね」
「ああ。あの人にだけはかなわないな」
彼は急に温かい表情になった。
「俺達はあの人に育てられたからな。ブラックサタンやデルザーとの戦いでどれだけ助けられたか」
「俺もですよ。谷のおやっさんに」
「そうした人達がいるから俺達も戦える。それだけは忘れたくないな」
「ええ、同感です」
バロン=ダンスは終わった。そこに新たに誰かが姿を現わした。
「ムッ!?」
二人はそれを見て目を見張った。それはバダンの戦闘員達であった。
「バダンか!」
二人は彼等の姿を認めると彼等の中に飛び込んだ。そして彼等との戦いをはじめた。
「クッ、城茂と沖一也か!」
彼等は二人から間合いを離して叫んだ。
「バリ島に来ているとは知っていたがまさかここにいるとはな!」
そして二人を取り囲む。二人は背中を向け合って彼等に対峙している。
「生憎だったな、たまたまダンスを見ていたんだ」
城は不敵な表情で彼等に対して言った。
「貴様等に会ったのは軍善だったが」
沖は赤心少林拳の構えを取っている。
「ここで会ったが百年目だ、相手をしてやるぞ!」
二人は同時に叫んだ。
「クッ!」
彼等はその気迫に押された。やむおえなく退こうとする。
「待て、それには及ばん!」
そこに二体の怪人が姿を現わした。
「来たな」
二人は怪人達を見て呟いた。観客達はそれを楽しげに見ている。
「おいおい、面白い見世物だな」
「ああ、日本の番組みたいだ」
日本のテレビ番組はインドネシアでも人気である。彼等はこの戦いを何かの見世物だと思っている。
怪人はショッカーの人食い怪人サラセニアンとネオショッカーの甲羅怪人オカッパ法師である。二体の怪人は二人に挑みかかって来た。
「ムッ」
二人は森の中に投げ飛ばされた。観客達は思わず息を飲む。
「おいおい、いきなりやっつけちまったよ」
「何言ってるんだ、凄いのはこれからだよ」
二人は素早く森から飛び出て来た。その時には既に変身していた。
「おおーーーーーっ!」
皆その姿を見て拍手喝采である。彼等はそれを気にもとめず怪人達と対峙する。
「行くぞっ!」
そして拳を振るって立ち向かう。怪人達も武器を手にして向かって来た。
「エケエケエケエケ」
サラセニアンはストロンガーにその鞭で攻撃を仕掛けてきた。その右腕を掴み取った。
「ムムム」
ストロンガーはそれを引いた。だが怪人の力も思ったより強く力比べは均衡していた。
ストロンガーは鞭に左手を添えた。そして叫んだ。
「電ショック!」
高圧電流が鞭を伝わった。そしてサラセニアンを激しく撃つ。
「エケエケーーーーーーッ!」
怪人は叫び声をあげた。ストロンガーは怪人の力が怯んだのを見て反撃に移った。
「トォッ!」
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