麗わしの島の戦い
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。
「それで何が聞きたいのだ?」
「うむ。あの男を見つけたのはそなただったな」
「うむ。ラオスの奥でな」
「そうか。確か死んでいたと聞いたが」
「それはお主が最もよく知っていると思うが」
「・・・・・・そうだが」
彼等は従兄弟同士であった。だが極めて仲が悪かった。
その理由は誰も知らない。マシーン大元帥も不思議に思っていたのだ。
「聞いていいか」
マシーン大元帥は逆に尋ねてみることにした。
「何じゃ!?」
地獄大使はそれに対し何か身構えるようであった。
「お主とあの男はかっては共に戦ったのではなかったのか!?」
「・・・・・・そうだが」
地獄大使は憮然とした表情で答えた。
「だがそなたは急にショッカーに入った。あの男はそのまま東南アジアに留まっていたのか!?」
「・・・・・・わしがショッカー東南アジア支部にいた頃には既にいなかったがな」
大元帥はそれを聞いて彼を注意深く見た。
(嘘ではないようだな)
こうした組織にいてはどうしても洞察力が求められる。彼は地獄大使の顔をよく見てそう思った。
「では彼は一体何処にいたのだ!?」
「・・・・・・それは知らぬ。わしもな」
「そうか」
どうも暗闇大使も首領に以前仕えていたことがあるらしい。それは物腰等でわかる。
(どうやらショッカーの頃らしいが)
確証はない。暗闇大使本人もそれは決して言わないであろう。
「まあ何はともあれだ」
彼はここで尋ねることを少し変えた。
「お主達は東南アジアでかっては共に戦っていたのだな」
「そうじゃ。勇将と言われていたのは知っていよう」
「うむ」
「それに対してあ奴は知将と言われておった」
「対照的だな」
「あの時からそう言われておったわ」
「そうか」
そう言う地獄大使の顔は誇りと蔑みが同時に見られた。こんなところにも従兄弟に対する憎悪が見てとれる。
「一つ言っておく。あの男の知は奸智じゃ。それはよく覚えておけ」
「わかった」
マシーン大元帥は素っ気なく答えた。奸智はバダンの常である。百目タイタンなどはそのいい例だ。特に警戒するまでもない。最初から念頭に入れていることだ。
「で、わしに対して他に何か聞きたいことはあるか!?」
地獄大使は不機嫌そのものの声で問うてきた。
「いや」
マシーン大元帥は首を横に振った。
「わしはまだ聞きたいことがあるがな」
「何だ」
「あの男の所在だ。何か知っているか?」
「・・・・・・いや、これといってはないが」
「そうか」
「どうしたのだ!?焦っているように見えるが」
「・・・・・・何でもない。どうもあの男の影が最近また出て来てな」
「何処にだ!?」
「ヘビ女が姿を消したのは聞いているな」
「らしいな」
「他のライダー達の所在は
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