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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
麗わしの島の戦い
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それを見守った。
「グオオオオオオ・・・・・・」
 二人は地面に叩き付けられながらも立ち上がった。そしてライダー達の方へ顔を上げた。
「見事な蹴りだ。我等にここまでのダメージを与えるとはな」
 ヨロイ騎士は足をふらつかせながらもまだ前に進もうとする。
「わし等の負けじゃ。バリ島での作戦は失敗だ」
 磁石団長も同じである。彼等の目の前には死が口を開いていた。
「やりおるわ、ライダー達よ」
 それでも彼等は膝をつこうとはしなかった。
「褒めてやろう、復活した我等をまたしても破るとは」
 そして誇りも忘れてはいなかった。
「貴様等を倒しこのバリ島を死の島に変えてやるつもりだったが。こうなっては致し方あるまい」
「あとはマシーン大元帥に任せるとしよう」
 二人はよろめきながらも踏ん張ってそう言った。
「だがのう」
 二人は目を見開いた。
「デルザー軍団改造魔人は死ぬまでその偉大な祖先の名を汚すことはないのじゃ。今からそれを見せてやろう」
「とくとな」
 二人はそう言うとその場に座り込んだ。
「死ぬその時も堂々とし威厳を忘れぬ、それをしかと見よ!」
「地獄で待っておるぞ!」
 彼等はそう言うと爆発した。二つの爆発がライダー達の目に映った。
「死んだか」
 ストロンガーはそれを見て呟いた。
「ええ。流石は誇り高き魔物達の子孫です。見事な最後です」
 スーパー1もそれに同意した。こうしてバリ島の戦いは終わった。

「何だ、もう終わっていたのか」
 立花は二人と合流して言った。
「折角わしが来てやったというのに」
 あからさまに残念で仕方がないといったふうである。
「おやっさんが来ていたなんて聞いていませんよ」
「そうですよ。アメリカにいたんじゃなかったんですか」
 二人は残念で仕方なさそうな彼を宥めるようにして言う。
「フン、どうせわしはいてもいなくても一緒だ」
 彼はヘソを曲げた。
「おやっさんも強情だなあ。戦いはまだまだこれからだってのに」
「そうそう、バダンの奴等は次から次に来ますよ」
「それはわかってはいるが。しかしわしがやることはどうせ足手まといにしかならんだろう」
「それは違いますよ」
 二人は表情を引き締めて答えた。
「おやっさんがいなかったら俺達は今こんなにくつろいだりできませんよ」
「そうですよ、俺達ライダーを理解して常に側にいてくれる人の存在がどれだけ有り難いか」
「お前達・・・・・・」
 立花はその言葉にじんときた。
 彼等は皆孤独である。家族はない。早くにうしなったか殺されてしまったか。そして普通の人間ではない。心は人間であっても身体はそのほぼ全てが改造されている。彼等の他には誰もいない。孤独な戦士達なのだ。
 その彼等を常に父親のように支えてきたのが立花で
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