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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
宮殿の人狼
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怪人がいた。デストロンの電流怪人クサリガマテントウである。
「まさか怪人まで出て来るとは・・・・・・」
 それに対するのはインタポールの捜査官達である。彼等は皆手に得物を持ち怪人や戦闘員達と対峙していた。だが怪人が相手では流石に分が悪く苦戦を強いられていた。
「フフフフフ、我等の存在を忘れていたとでもいうのか」
 クサリガマテントウはインターポールの捜査官達を蹴散らしつつ笑った。
「バダンの基幹戦力である怪人達を忘れているとはインターポールも相当迂闊だな」
 そこに白い服の男が姿を現わした。
「貴様はっ!」
 捜査官達はその男を見て凍りついた。
「だが俺のことは知っているか。少しは見所があるな」
 ゼネラルシャドウは彼等の顔を見て機嫌をよくした。
「ゼネラルシャドウ」
 だが怪人も戦闘員達も彼の姿を見て驚いていた。
「何故貴方がここに・・・・・・」
 彼等はオオカミ長官の部下達である。彼とは別系統に所属している。
「何、ただ諸君等の戦いぶりを見に来ただけだ」
 ゼネラルシャドウは不敵に笑った。
「あいつも来たか」
 それは基地の指令室から作戦を観戦するタイタンからも確認された。
「作戦の妨害をするつもりはない。安心するがいい」
「しかし」
「俺はすぐに消える。それよりもだ」
 彼は寺院の下をサーベルで指し示した。
「御前達を追ってやって来たぞ」
 見ればライダーがマシンの乗りこちらにやって来ている。
「健闘を祈る。精々頑張るがいい」
 そう言うと自分のマントで身体を包んだ。
「マントフェイドッ!」
 彼はマントの中に消えた。丁度その時にライダーが寺院の前にやって来た。
「ゼネラルシャドウは消えたか」
 ライダーはマシンから跳び降りて言った。
「だが今はそれはどうでもいい、バダンの改造人間よ、覚悟しろっ!」
 そしてクサリガマテントウに向かっていく。
「来たかっ!」
 怪人はそれを認めて身構えた。
「貴様はこの俺は倒すっ!」
 そして右手からチェーンを出してきた。
「おっと」
 ライダーはそれを右にかわした。そこへ左手の鎌が襲い掛かる。
 ライダーはその手を掴んだ。そして上に投げ飛ばした。
「トォッ!」
 そして自らも跳んだ。そしてその背に攻撃を仕掛ける。
「ライダァーーーーニーーーーブロォーーーーーック!」
 膝蹴りを浴びせた。怪人はさらに上空に吹き飛ばされ爆死した。
 着地する。そこにはマシンがあった。
「行くぞっ!」
 そしてその体当たりで戦闘員達を一掃した。彼は次なる戦場へ向かった。
「やはりな、怪人一体だけでは話にもならんな」
 シャドウは寺院の上からそれを見ていた。
「オオカミ長官も戦いがわかっていないと見える」
 彼は嘲りを込めた声でそう言った。

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