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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
宮殿の人狼
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タフ=エッフェルにより建てられた。建設当初は景観を損ねる等といった多くの批判があったが電波通信塔として有効なことがわかり市民達に受け入れられた。今ではパリの象徴の一つである。
 その下にも観光客達が集まっている。だが今はどうしたことか誰もいない。
「これは一体どういうことだ!?」
 そこにやって来た黒服の男達が思わず声をあげた。
「インターポールとフランス政府が退避勧告を出したのだ。テロがあるという理由でな」
 そこで塔の上から声がした。
「その声はっ!」
 彼等はその声を嫌という程よく知っていた。
「そうだ、貴様等のあるところライダーは必ずやって来る!」
 塔の鉄筋の上に両足をかけた仮面ライダー一号がそこにいた。
「ぬうう、仮面ライダー!」 
 男達は彼の姿を認めて呻く様に叫んだ。
「正体を現わせ、バダンの怪人達よ!」
「望むところだ!」
 彼等は服を脱ぎ捨てた。戦闘員達と一体の怪人が現われた。
「パフォーーーーーーッ!」
 ゴッドの発狂怪人パニックであった。彼は角を振りかざし吠えた。
「行くぞっ!」
 ライダーは下に飛び降りた。そして戦いがはじまった。
 戦闘員達がサーベルを振るう。ライダーはそのうちの一人からサーベルを奪いそれで彼等を斬り伏せていく。
「今度は貴様だっ!」
 そして怪人に向かっていく。パニックは角からミサイルを発射した。
「ムンッ!」
 それはサーベルで斬り落とした。そしてそれを投げる。
 怪人はそれをマントで防いだ。ライダーはその間に上に跳んでいた。
「喰らえっ!」
 ライダーはいきなり技を放ってきた。
「ライダァーーーー月面キィーーーーーーック!」
 そして空中で宙返りをし蹴りを放つ。それはパニックの額を直撃した。
「ウオオオオーーーーーーッ!」
 怪人は断末魔の叫び声をあげエッフェル塔の下に倒れ爆死した。ライダーはそれを見て背を向けた。
「サイクロン!」
 そして彼はマシンを呼んだ。何処からか銀色のマシン新サイクロン改が姿を現わした。
「トォッ!」
 ライダーはそれに跳び乗った。そして次の戦場へ向かった。
 
 モンマルトルの丘は栄華にもよく出る場所である。その観光の中心はサクレ=クール寺院である。
 これは一八七〇年に普仏戦争の後カトリック教徒達により建てられたものである。昔からフランスはカトリックの勢力が強かった。それに対してプロイセンはプロテスタントである。彼等にとっては宗教においても負けたも同然だったのだ。
 彼等は信仰とフランスの未来を願いこの寺院を建てた。『キリストの聖心』という意味の名はそこからきている。
 白い寺院の中はモザイクで飾られている。だが今その前で激しい戦いが行なわれていた。
「ザーーーーキーーーーー」
 その中心にはやはり
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