宮殿の人狼
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くわけにはいくまい」
「それはそうだが。貴様にしてはやけに大人しいな」
「フッ、それはどうかな」
「・・・・・・・・・」
タイタンはそれを見て妙だと思った。今のシャドウの言葉は何処か強がりがある。常に自らをクールに見せる彼だが今はそこに虚勢がある。
(そういえば最近ヘビ女の行動を聞かないな)
ふとそう思ったが口には出さなかった。
(まあ良い、あの女が消えてくれたならば俺にも好都合だ)
タイタンは言葉を出した。
「そしてバリ島は今どうなっている」
「既に二人はライダーを狙って行動しているようだ」
「そうか、流石に速いな」
タイタンは頷いた。
「しかしそうそう上手くいくかな」
「それはわからんな。ただ」
シャドウはその虚勢を覆って言った。
「この戦いの結果が俺達に大きく影響することは確かだ」
「それはわかっている」
タイタンは言った。
「ストロンガーが勝っても負けてもな。だが」
彼は一旦言葉をとぎらせた。
「あの二人が倒せるとは思わんが」
「貴様が倒すつもりだな」
「それは貴様とて同じことだと思うが」
タイタンは無数の眼でシャドウを見据えながら言った。
「確かにな」
シャドウはその言葉に対して不敵に返した。
「奴を倒すのは俺だと決まっているのだ。カードがそう教えている」
「ほう、俺は貴様ではないと確信しているが」
「何なら争うか?奴の首を」
「当然だ。力こそが我がバダンの最大の法であることは知っていよう」
「・・・・・・フン」
シャドウはそこでタイタンに横を向けた。
「面白い。ではバリ島での戦いの結果を見てそうしようか」
「望むところだ」
二人はそう言うとその場から消えた。そしてそれぞれの基地へと戻っていった。
宮殿の人狼 完
2004・5・12
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