宮殿の人狼
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蹴りを出す。両者の右脚が激しくぶつかり合った。
「ムウウ・・・・・・」
ライダーはその衝撃を受けて思わず呻いた。だが怯んでいる暇はなかった。
オオカミ長官はステッキを突き出してきた。ライダーはそれをかわし左手で掴んだ。
「ムムム」
両者はステッキで力比べをはじめた。力はライダーの方がやや上であった。そして長官はステッキを離した。
「それは貴様にくれてやろう」
彼は後ろに跳んだ。
「そのかわり本気を出させてもらおう」
彼はそう言うと顔の前で両腕をクロスさせた。
「受けてみよ」
その頭部を覆うユニットに光が宿っていく。
「満月プラズマ光線っ!」
そしてその光をライダーに向けて放ってきた。
「何っ!」
ライダーはその光を見て驚愕した。それは今までの満月プラズマ光線とは比較にならぬものだったのだ。
ライダーは紙一重でそれをかわした。つい先程までいた床が完全に破壊される。
「な・・・・・・」
ライダーはその床を見て驚愕した。何と飴の様に溶けているのだ。
「どうだ、今までのプラズマ光線とは全く違うぞ」
オオカミ長官は高らかに笑いながら言った。
「確かに・・・・・・」
ライダーもそれは認めた。
「しかし何故だ」
「フフフ、知りたいか」
オオカミ長官は自信に満ちた笑みを漏らした。
「どうせ貴様はここで死ぬ身、教えてやろう」
そして窓を指差した。
「あの月は一つだけではないのだ」
「どういう意味だ!?」
「鏡を見よ」
彼は今度は鏡を指差した。
「この鏡が月の光を反射する。そして俺に月の光を普通に浴びるより多く与えてくれるのだ」
「クッ、そうだったのか・・・・・・」
「それにより今までとは比較にならぬ程の満月プラズマパワーを手に入れたのだ。最早貴様など相手にもならぬ程にな」
彼は全身にみなぎるその力を感じながら言った。
「仮面ライダー一号よ」
彼はその勝利を確信しためでライダーを見据えて言った。
「貴様はこの俺の栄華の前祝いにここで滅ぼしてやる、感謝するがいい」
彼はそう言うと力をためた。
「最早誰も俺には適わん。俺こそが最強なのだ」
ユニットだけではなかった。全身をその光が覆った。
「喰らえ、満月プラズマ光線っ!」
オオカミ長官の全身が光った。それは凄まじい光の帯となりライダーに襲い掛かる。
「来たか」
ライダーはそれを見ていた。
「フフフ、観念したようだな」
オオカミ長官は彼がさけようともしないのを見て勝利をさらに確信した。
「仮面ライダーよ、砕け散り死ぬがいいっ!」
だがその時であった。ライダーは手に鏡を取った。
「何っ!?」
それは鏡の間に多くある鏡の一つであった。それで光線を受けようというのである。
「馬鹿め、それで
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