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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
古都の鬼神
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でも挽回してやる。幾らでもな」
「そういう楽天的なところは見習うべきかな」
 そこで何者かの声がした。
「今度は誰じゃ!?」
 魔神提督はその声に対して顔を上げた。
「私だ」
 見れば死神博士である。部屋の中に瞬間移動で入って来たのである。
「死神博士か。一体何用じゃ」
「うむ。そなたの様子を見たくてな」
 彼はいつもの無気味な様子で彼に対して言った。
「わしのか。笑いにでも来たのか」
「生憎だが私にそのような趣味はない。少し気になることがあってな」
「気になること!?」
「そうだ、ここには仮面ライダースーパー1が来ているそうだな」
「情報が速いのう。今しがた三体の怪人を倒されてきたところじゃ」
「三体か」
「そうじゃ。まさかあれ程までの力を持っているとはな」
「あの男はヘンリー博士の最高傑作だ。強いのも道理だな」
「ヘンリー博士のことを知っておるのか」
「多少はな。あれ程の男になると」
 彼は頷いて答えた。
「流石と言うべきだろうな。あの五つの腕は私でもそうそう容易には作れぬ」
「敵を褒めている場合か」
 魔神提督は死神博士のその余裕に満ちた態度に対し苛立ちを覚えた。
「そうイライラするな。お主はどうもそういうところが地獄大使に似ておるな」
「わしはそうは思わんがな」
「まあそれはいい。だがお主は今自分がスーパー1に勝てると思うか」
「わからんな」
 彼は顔を横に向けてふてくされた態度で言った。
「正直に言おう。今んままでは難しいと思っているだろう」
「・・・・・・・・・」
 彼は死神博士の問いに答えようとしなかった。図星だったのだ。
「しかしこれを使えばお主はあの男以上の力を手に入れることが出来る」
 死神博士はそう言うと懐から何かを取り出した。
「それは・・・・・・」
 それは一つの小さな機械であった。バッテリーのようである。
「これを身体の中に埋め込むがいい。そうすればお主の力は今までとは格段に違うだろう」
「まことか!?」
「ただし数分だけだがな」
「超電子ダイナモのようなものか」
「うむ。あれからヒントを得た。だが違うのは長時間使用しても問題はないということだ」
「凄いのう」
「その分開発には苦労した。だがそれだけの介はあったと自負している」
 死神博士はその鋭い眼を光らせて言った。
「では有り難く使わせてもらおう。感謝するぞ」
「うむ」
 魔神提督はそれを死神博士から受け取った。
「ところで何故わしにそのようなものをくれるのだ?何か見返りでも要求するのか!?」
「それはない」
 死神博士は静かに答えた。
「ただそれを使ってもらいたいのだ」
「わしを実験にしてか」
 魔神提督は死神博士の顔を見ながら言った。
「そうだ」
 彼は臆面もなく答え
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