古都の鬼神
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エイであった。怪人は右腕の鞭を振り回しスーパー1に襲い掛かる。
「ブラックサタンの怪人か」
彼はブラックサタンの怪人について多少知っていた。ストロンガーから聞いていたのだ。
「ならば好都合だな」
彼はエレキハンドを見て言った。そしてその腕を怪人に向けた。
「喰らえっ!」
両腕から電撃を放った。そして怪人をその電撃で撃った。
「フフフフフ」
魔神提督はそれを見て笑っている。まるで何かを期待するように。
「無駄だ、スーパー1よ」
彼はスーパー1に対して言った。
「その怪人に電気は通用せぬ」
「どういうことだ!?」
スーパー1はその言葉に対し顔を向けた。
「その奇械人は普通の奇械人とは違う。そ奴の胸を見るがいい」
「胸!?」
「そうだ」
見れば胸は何かのゲージになっている。それは急に上へ上がっていく。
「その怪人は電気エネルギーを吸収するのだ。そして自分のパワーにしてしまう」
「何っ!?」
「迂闊だったな。ストロンガーからそれは聞いていなかったのか」
「クッ・・・・・・」
見れば怪人の力が満ちている。スーパー1は自らの迂闊さに舌打ちした。
怪人は満ち足りたその力でスーパー1を打たんとする。だがその動きを急に止めた。
「!?」
そして全身から煙を発する。ガクリ、と片膝を着いた。
そのまま倒れ込み爆死した。どうやらスーパー1のエネルギーを全て吸収出来なかったようである。
「何と、これ程までの力とは・・・・・・」
さしもの魔神提督もそれを見て絶句した。
「まさかパワーアップしたエレキハンドがこれ程までの力を持っているとはな」
スーパー1は自身の両腕を見て呟くように言った。
「魔神提督、今度は貴様の番だ!」
そして魔神提督に顔を向け指差して叫んだ。
「ウヌヌ・・・・・・」
彼は呻いた。そして踵を返した。
「待て、逃げるか!」
スーパー1は追おうとする。だが魔神提督はそこに右腕を飛ばしてきた。
「ムッ!」
スーパー1はそれを電撃で撃ち落とした。右腕は爆発して消えた。
「スーパー1よ、この勝負はお預けだ」
魔神提督はその間に何処かへ姿を消していた。
「だが覚えておくがいい。貴様はこのタイで死ぬのだ」
彼の声だけが闇夜の中に響く。
「その事を決して忘れるでない」
そして気配を消した。後にはスーパー1と竜だけが残っていた。
「迂闊だったわ、まさかあれ程までの力を持っているとは」
基地に帰った魔神提督は一人自室で酒を飲みながら呟いていた。
「奇械人電気エイ、あ奴をもってしてもエネルギーを吸収出来ぬとはな」
彼は何時に無く深刻な顔をしていた。無理もあるまい。
「だがこれで終わりではない」
そこで彼は顔を上げた。
「まだ手駒はある。幾ら
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