古都の鬼神
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でいるようだ。
「どうじゃ、この剣は」
そして次々と剣撃を繰り出す。スーパー1はそれに対して防戦一方であった。
「馬鹿な、先程までとは動きが違い過ぎる」
「わしもパワーアップしたのだ。貴様の知らぬうちにな」
彼は自信に満ちた笑いを浮かべながら言った。
「パワーアップ!?」
「そうじゃ、今それを味あわせて死なせてやるぞ!」
そう言うと剣を振り下ろした。
スーパー1は後ろに跳び退きそれをかわそうとする。だが一瞬遅れた。剣が胸を掠めた。
「グッ・・・・・・」
致命傷ではなかったが傷を受けた。思わず怯む。
「ライダーーッ!」
竜が救援に向かおうとする。だがそこに魔神提督は左腕を飛ばしてきた。
「うわっ!」
その腕に掴まれた。竜は壁に押さえ付けられ動けなくなった。
「フフフフフ」
魔神提督は左腕を再生させた。そして今度はその腕をスーパー1に向けて放った。
「クッ・・・・・・」
スーパー1も壁に押さえ付けられた。身動きがとれなかった。
「その腕は時限爆弾になっておる」
魔神提督は動けない二人をせせら笑いながら言った。
「そこで基地と共に滅ぶがいい。貴様等が捜し求めていた基地と共にな」
そう言うと踵を返した。
「クッ、待て!」
「これで貴様は終わりだ。今更待つ馬鹿が何処にいる」
彼はそう言うと姿を消した。戦闘員達も後に続く。
「まずい、ライダー、このままでは・・・・・・」
竜はスーパー1に顔を向けて言った。
「大丈夫です」
見れば彼はパワーハンドに変えている。そしてそれで自分を押さえ付ける腕を引き剥がした。
「竜さんのも」
彼を押さえ付ける腕も剥がした。
「行きましょう」
「はい」
彼はその時スーパー1の五つの腕の力を実感した。そのおかげで助かったのだから。
基地を脱出した魔神提督はゴンドラ型の船でメナム川を降っていた。
「もう爆発した頃か」
夜になっていた。黄金色の満月が川に映っている。
「はい」
同じ船に乗る戦闘員が時計を見て答えた。
「そうか。これでスーパー1も最後だな。バンコクが奴の墓場となったのだ」
彼はそれを聞き満足したように笑った。
メナム川は本来の名をチャオプラヤ川という。穀倉地帯であるタイを支える豊かな川だ。この川なくしてタイはないと言っても過言ではない。
「基地は惜しいが仕方ない。ライダー一人と引き換えならば諦めがつく」
彼は基地のあった方を振り返って言った。
「次の基地の場所を決めなくてはな。何処がいいかだ」
「その心配はない!」
そこで何者かの声がした。
「その声はっ!?」
魔神提督は声がした方を見た。
右の岸である。そこに彼はいた。
青いマシン、ブルーバージョンに乗っている。彼はその上から
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