古都の鬼神
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呆れた話ですね」
「ですが最近はそうでもなくなってきていますよ。ネットでそうした団体のチェックが行なわれるようになりましたから」
「公安がですか?」
「いえ、我が国の公安にそんなことは出来ませんよ。一般の人が調べているのです」
「よくそんなことが出来ますね」
「ああした連中の世界は狭いですからね。関係を洗えばすぐに尻尾を掴めるのです」
「そうなのですか」
実際にとある戦争の後で武装勢力がいる場所に極めて不自然な状況で向かい捕まり株価にして何兆もの損害を出した連中の交際等まで瞬く間に掴まれたことがある。驚くことにこの三人は出発前から奇妙なことが多くありそしてその映像等も不自然なものであった。交際はそうした団体を中心にしたものであった。実に奇妙な一致であると皆噂したものだ。
「今までは彼等に同調するマスコミや自称知識人もいましたがね」
「彼等もその力を失っているということですか」
「そうです。まあいずれはそうなる運命でしたけれどね」
竜はシニカルな笑いを浮かべて言った。
「悪貨は良貨を駆逐する、と言いますがね。それは一時的なものに過ぎないのです」
彼は言葉を続けた。
「邪道は邪道、正道には勝てません。悪の組織がそうであるように」
「はい」
沖はその言葉に対し頷いた。そして二人は船を降り街の中に入って行った。
魔神提督はバンコクの地下深くに設けた基地の奥深くにいた。
「フフフフフ、どうやら計画は順調に進んでいるな」
彼は工事現場を自ら視察しながらほくそ笑んでいた。
「これでシンガポールでの失敗は取り戻せるな」
彼はかって仮面ライダーX3により阻止されたシンガポールでの基地建設について考えていた。
「あれでこの東南アジアでの我々の足掛かりは費えたが今度はそうはいかん」
顔を引き締めた。
「この基地が完成した暁には東南アジアは我等がものとなる。そしてここからアジア太平洋地域を支配するのだ!」
「ハッ!」
側に控える手の空いた戦闘員達がその言葉に対し敬礼する。魔神提督はそれを見てさらに機嫌をよくした。
「フフフ、期待しているぞ」
彼は目を細めた。
「そなた達に全てがかかっているからな。この作戦を成功させれば昇進も思いのままだぞ」
「はい!」
戦闘員達はその言葉に声を明るくさせた。
「上手くやるがいい。無理をせずにな」
彼はそう言うとその場をあとにした。そして自室へと戻った。
「こうして下の者の士気も鼓舞しなくてはな。働かなくなっては終いだ」
彼は黒い木製の椅子に座りそう言った。
「戦闘員あってのものだしな。わしもあの者達の育成には力を注いだものだ」
彼はネオショッカー時代にアリコマンドの養成機関の長官を務めていたことがある。
「戦闘員も組織に欠かせぬ人材だ。大事に
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