暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
失われた地の翼人
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え揃っている。
「これがわしの正体だ」
「デストロンツバサ一族の長死人コウモリか」
 スカイライダーはその怪人の姿を見て言った。
「そうだ、我が力今こそ見せてやろう!」
 ツバサ大僧正の正体である死人コウモリはそう言うと天高く舞い上がった。
「スカイライダー死ぬがいい!」
 死人コウモリは空中から高速回転しつつスカイライダーに襲い掛かる。ライダーはそれを何とかかわした。
 しかし怪人の攻撃は執拗である。一度かわしてもすぐに上に上がりまた攻撃を仕掛けてくる。一撃離脱で急降下を仕掛けてくるのだ。
 その威力は凄まじかった。さしものスカイライダーも上からの攻撃である防戦一方であった。
「ライダーーーッ!」
 がんがんじいが助けに来ようとする。だがスカイライダーはそれを手で制止した。
「大丈夫だ」
 彼はあえて強い声で言った。
「俺は絶対に勝つ」
「そやけど・・・・・・」
 がんがんじいはそれでも心配そうである。だがスカイライダーはそんな彼の心配を打ち消すように言った。
「ライダーは何時如何なる時でも絶対に負けない。それは知っているだろう」
「・・・・・・・・・」
 がんがんじいはその言葉に沈黙した。
「今それを見せる。よく見てくれ」
 そう言うとスカイターボを呼んだ。
「これがライダーの戦いだっ!」
 彼はスカイターボを踏み台に空を飛んだ。そして死人コウモリに向かう。
「ほう、考えたな」
 怪人はそれを見て言った。
「だがそれでこのわしを倒せるかな」
 怪人は翼を大きく広げた。そしてライダーの突進をかわした。
「さあ、あとは地に落ちるだけじゃな」
 怪人はライダーを見送ってほくそ笑んだ。だがライダーは地に落ちなかった。
 そこにはスカイターボがあった。ライダーはそこに足をつけた。
 ガッ
 マシンの前輪を踏んで再び飛ぶ。今度は高速回転をしている。
「フフフフフ、駒の様じゃのう」
 怪人はそれを余裕の笑みで見ていた。
「じゃがそれも通用せん!」
 そして彼も高速回転する。スカイライダーの高速回転に対抗する為だ。
 二つの駒が撃ち合った。空中に鋭い音が木霊する。
「ライダーーーーッ!」
 下からその闘いを見守るがんがんじいはそれを見て思わず叫んだ。
 死人コウモリは退いた。その回転は止まっていた。
「ヌウウ・・・・・・」
 怯んだが体勢を立て直す。そしてライダーに目をやる。
 ライダーの動きは止まってはいなかった。そのまま回転し空中を飛んでいた。
 弧を描きこちらにやって来る。その速さは今までよりもずっと速かった。
「ムウウッ!」
 死人コウモリはそれを見て思わず唸った。見事な動きであった。
「スカイ・・・・・・」
 スカイライダーは回転しながら技を繰り出そうとする。

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