失われた地の翼人
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して怪人の顔を集中的に打った。怪人はこれで倒れた。
だがその前に最後の一撃を放った。何と左手の鞭を引き千切りそれをライダーめがけて投げ付けたのだ。
「何ィッ!」
これのはさしものライダーも思いもしなかった。それでも何とかかわそうとする。だが鞭はライダーの腰をかすめた。
「ウッ」
身体にダメージは受けなかった。だが重力低減装置にダメージを受けた。
「まずいな」
ライダーは止むを得なく下に降りた。そしてがんがんじいのところに戻った。
「やりましたな、スカイライダー」
がんがんじいは戦いを終えた彼をねぎらった。
「ああ」
しかしそれに対するスカイライダーの声は晴れてはいなかった。
「どうしましたん!?」
「ちょっとな・・・・・・」
彼は浮かない顔のまま変身を解いた。そして腰の辺りを見た。
スカイライダーの様子を遠くから見る影があった。
「どうだ、これで奴は満足に空を飛べなくなったぞ」
その影の一つツバサ大僧正は消沈した顔をしている筑波を杖で指し示しながら言った。
「ふむ、考えたな」
もう一つの影魔神提督はそれに対して顎に手を当てて頷いた。
「最早奴は文字通り翼をもがれた鳥よ。後はどうとでもなる」
大僧正は勝ち誇った顔で言った。
「確かにな。これで奴は満足に自分では飛べなくなった」
魔神提督は顎から手を離した。
「しかしな」
彼は言葉を続けた。
「まだ爪も牙もあるぞ」
「それがどうした」
ツバサ大僧正はまだ勝ち誇っている。
「爪や牙ならば我等も持っておる」
「ならばよいがな」
彼はまだ何か言いたそうであるがあえて言わなかった。
「ではここはお主に任せてよいかな。実は首領より新たな任務を授けられたのだ」
「ほう、そうなのか」
「うむ、奴との決着を着けられぬのは残念だがそれはまたの機会にさせてもらおう」
「残念だな、あの男はわしが倒す」
「おっと、そうだったな」
魔神提督はその言葉を聞き顔を崩した。だが腹の中では別のことを考えていた。
(さしものツバサ一族でもそうそう上手くいくかな。あ奴とてライダーなのじゃぞ)
そして顔を元に戻すと踵を返した。
「それではな」
「うむ、また飲もうぞ」
こうして二人は別れた。
「スカイライダー、このギアナが貴様の死に場所となるのだ。このツバサ大僧正によってな」
ツバサ大僧正はそう言うと無気味に笑った。そこに映る影は人のものではなく蝙蝠に近いものであった。
筑波とがんがんじいはギアナ高地を探し回った。筑波はスカイライダーに変身してもあまり空を飛ぼうとはしなかった。
「スカイライダー、どうしたんでっか!?」
がんがんじいは不思議に思い彼に声をかける。
「あ、いやちょっとな」
スカイライダーはそれ
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