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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
草原の赤き花
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イダーに向けて突進した。だがライダーはその動きを冷静に見ていた。
「無駄だ」
 ライドルをホイップに変える。そしてそれでケイトの胸を断ち切った。
「お、おのれ・・・・・・」
 これで動きが止まった。ケイトはそれでもまだ足を進めようとする。
「エ、]ライダーだけは・・・・・・」
 だがそれが限界であった。彼女は地に伏すとそのまま爆発と共に消え失せた。
「改造魔人ドクターケイトの最期か」
 ]ライダーはその爆発と正対しながら呟いた。
「敵ながら恐るべき執念だった」
 彼は消えゆくデルザーで猛威を奮った改造魔人の最期を見送りながら呟いた。
 こうしてモンゴルでの戦いは終わった。ケイトウに変えられていた人々はドクターケイトの死と共に元に戻り]ライダーと佐久間は彼等を保護した。基地は破壊されこれでモンゴルでのバダンの作戦は阻止されたのである。
「見事だ。流石は俺の生涯の宿敵」
 モンゴルの草原を馬で進む二人を見ながら白いスーツの青年は呟いた。
「そうでなくては面白くはない」
 アポロガイストはその冷徹そのものの表情で神を見下ろしている。
「俺もこれを出せないしな」
 彼は右手をサッと上げた。するとそこに一体の巨人が姿を現わした。
「貴様との決戦の時にはこれを使わせてもらおう。決戦に相応しくな」
 彼はそう言いながら不敵に笑っている。
「そして貴様は血の海の倒れるのだ。この俺の手でな」
 そう言うと踵を返した。
「その時まで腕を磨いておけ。俺を失望させない為にもな」
 アポロガイストは草原から去った。巨人も何処かへ姿を消していた。


草原の赤き花   完



                                2004・4・23


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