草原の赤き花
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のを見て得意気に笑っている。
「また火を使うつもりかい?けれどいい加減見切らせてもらってるよ」
「クッ・・・・・・」
彼女もデルザーの改造魔人である。一度どころか二度も見た攻撃が通用するとは到底思えなかった。
「さっきも言ったけれどあんたにゃあ借りがあるからねえ」
彼女は無気味な声で言った。
「ゆっくりと苦しんで死んでもらうよ」
その残忍な目が光った。
毒霧は辺りを覆っていく。草を枯らし空気を汚していく。そして]ライダーにジワリ、ジワリと近付いてくる。
「一体どうすれば・・・・・・」
]ライダーはそれを見ながら考え込んだ。その間にも毒霧は迫る。
「待てよ」
ここで彼はあることに気付いた。
「そうだ、この手があった!」
彼はそう叫ぶとライドルのスイッチを入れた。
「エレクトリックパワーーーーッ!」
ライドルの電流が走る。そしてそれは霧に向かってビームのように放たれた。
「フン、なにをするかと思えば」
ケイトはそれを見て嘲笑った。
「生憎だけれどあたしは電流は何ともないのさ!」
「確かに電流にはそうだろう」
しかし]ライダーはそれに対し落ち着いた声で応えた。
「だがそれから発するものはどうかな?」
「何!?」
ケイトは思わず首をかしげた。その時だった。
霧の中に電流が入った。それは霧の水分に反応し伝わった。
忽ち霧全体を電流が走る。そして激しい音が鳴った。
「こ、これはっ!?」
ドクターケイトはその真っ只中にいた。そしてその電流に目を見張った。
「電気は水を伝う。そのことを知らないわけではあるまい」
]ライダーはそれを見てケイトに対して言った。
「そして電気が動くことによって何が生じるかも」
「まさか・・・・・・」
ここに至りドクターケイトはようやく自らの置かれた状況を察した。その顔が驚愕に覆われる。
「そうだ、ドクターケイト、貴様はこれで死ぬのだ!」
電流の熱がケイトを襲う。彼女はその熱により全身を激しく痛めつけられた。
「ギヤアアアアアッ!」
人のものとは到底思えぬ異形の者の叫び声が木霊した。ドクターケイトはその電流の渦の中で絶叫していた。
「これで決まりだな」
]ライダーはそれを見て呟いた。霧は消えケイトは全身を痛めつけられた状態で片膝を折った。
「グググ・・・・・・」
それでも彼女は立ち上がろうとする。顔を]ライダーに向けた。
「よくもやってくれたね・・・・・・」
その顔から闘争心はいまだ消えてはいなかった。
「だけれどねえ、あたしも一人で死ぬわけにはいかないんだよ」
そう言うとふらつく足取りで立ち上がった。
「あんただけは道連れにしてやるよ、覚悟するんだね」
そして前に進む。
「ウオオオオオオオオッ!」
]ラ
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