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スーパー戦隊総決戦
第十四話 伊勢巡りその七
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「戦うのではない」
「けれど連中いますよ」
「それでもなんですか?」
「いいんですか?放っておいて」
「そうだ、構わない」
 御館様の表情は変わらない。そして目の光もだ。そのことが彼女の言葉が嘘ではなく真実であると何よりも雄弁に物語っていた。
「どのみちあの者達もだ」
「何もしませんかね」
「遊んでばかりとか?」
「戦いとなってもそれは決戦ではない」
 こうしたことも言うのであった。
「だからだ。安心するのだ」
「パルジファル王はいないからね」
 シュリケンジャーがまた言ってきた。
「だからね。それは気にすることはないよ」
「ああ、あの王様に聖杯を手渡さないといけないから」
「だからか」
「そういうことね」
「その通りだ、わかったな」
 御館様もそれを話す。
「そして何故伊勢神宮に行くかだ」
「それですか」
「そうなんですか」
「そうだ、伊勢神宮で清めるのだ」
 言葉が宗教的なものになった。そしてなのだった。
「わかったな」
「清める」
「清めるっていったらお風呂ですか?」
「お風呂なら高野山にもありますけれど」
「伊勢の温泉ですか」
 皆それを聞いてもこう考えるだけであった。
「そこだよな、やっぱり」
「違うのかしら」
「どうなんだろうな」
「全く違う」
 それはすぐに否定されたのだった。御館様自身によって。
「風呂なぞ何処にでもある」
「そうだよな。けれど温泉って気持ちいいからな」
「サウナもいいけれどな」
「身体にいいしね」
 どの者もこんな能天気なことを考えていt。しかしであった。
 御館様はここでまた言うのであった。
「心を清めるのだ」
「心を」
「それをなんですか」
「そうだ、最後の決戦の前にだ」
 そうだと告げるのであった。
「幸いここには巫女もいる」
「私?」
 テトムは自分を指差して御館様に問い返した。
「私のことかしら」
「そうだ。そして戦士達は揃っている」
「ああ、俺達ね」
「私達のこと」
 これは皆わかったのだった。それ以外はなかった。
「じゃあ今から行くか」
「そうよね」
「伊勢までか」
「車で行くんじゃないよな」
「ああ、それだけれど」
 今度出て来た拳聖はマスター=シャッキーだった。
「僕がやらせてもらうから」
「マスター=シャッキー」
「今度は貴方なんですか」
「そうだよ、これから伊勢まで歩いていくから」
 それが修行だというのである。
「行こうか、これから」
「今から伊勢までなんですか」
「またかなりハードですね」
「それは大丈夫よ」
 マスター=ミシェルも出て来て一同に話してきた。
「まずは私が皆の身体のコンディションを見せてもらうから」
「だからですか」
「それからなんですか」
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