長城の髑髏
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受けてそうそう無事な者はいない。それは貴様とてわかっていよう」
彼は戻ってきた大鎌を左手に取って言った。
「だが俺も貴様のことはよく知っている。手加減するつもりは毛頭ない」
そう言うと大鎌を再び構えた。
「今度こそ貴様を仕留める」
「望むところだ」
X3もダメージから立ち直り身構えた。そして両者は互いの隙を窺った。
「ドクロ少佐、大変です!」
そこに一人の戦闘員がやって来た。
「どうした!?」
彼はその戦闘員に対して問うた。
「すぐに基地にお戻り下さい、何者かの襲撃を受けております!」
「何っ、他にライダーがいたのか!?」
ドクロ少佐はそれを聞いて驚きの声をあげた。
「いえ、それが・・・・・・」
その戦闘員は今一つ口篭もっている。
「どうした、言えぬ事情でもあるというのか」
「ハッ・・・・・・」
戦闘員は沈んだ声で答えた。
「よし、では戻るぞ。X3よ、勝負はお預けだ!」
ドクロ少佐は青白い炎に姿を変えて消えた。戦闘員も姿を消した。
「何があったというのだ?」
X3はドクロ少佐が変化した炎を見ながら言った。
「X3、大丈夫か」
そこに滝がやって来た。
「ええ、ドクロ少佐が急に撤退しましたし」
X3は滝に顔を向けて答えた。
「そうか。連中も中で色々とあるようだな」
「ええ。特に奴はデルザー軍団でしたからね」
デルザー軍団の内部対立の激しさは彼等もよく知っていた。
「だがこれで時間が出来たな」
「はい、今のうちに奴等の作戦に対する対策を練りましょう」
こうして二人は長城をあとにした。
その基地は張家口の地下にあった。炎がそこに入って来た。
「誰かいるかっ!」
炎から戻ったドクロ少佐は辺りを見回しながら叫んだ。
「ハッ、何でしょうか」
早速戦闘員が一人出て来た。
「他の者は無事かっ!?」
少佐はその戦闘員に対して強い口調で問うた。
「はい。如何なされたのですか、そんなに慌てられて」
「馬鹿者、基地が襲撃されて慌てぬ者がいるかっ!」
彼はそれを聞いて戦闘員を一喝した。
「・・・・・・慌てるも何も襲撃などされてはいませんが」
戦闘員はキョトンとした顔で答えた。
「何っ、それはまことか!?」
ドクロ少佐はその言葉に面食らって言った。
「はい、よろしければ基地の中をお調べ下さい」
「ううむ・・・・・・」
見れば基地の中はいつもと変わりがない。皆それぞれの持ち場で普通に働いている。そこへさっき長城にやって来た戦闘員が戻って来た。
「おいっ、貴様」
ドクロ少佐はその戦闘員の姿を認めると詰問した。
「一体これはどういうことだ、事と次第によってはただではおかんぞ」
「おやおや、相変わらず戦い方の割に気が短いねえ」
その戦闘員
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