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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
長城の髑髏
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な、境の象徴だからな」
 滝も中国の歴史はある程度知っているつもりである。
「だからここでは多くの血が流れている」
「・・・・・・はい」
 風見はその言葉に頷いた。
「多くの戦いがありましたからね」
 長城にある多くの櫓や城壁がそれを物語っている。
「歴史というのは戦いの歴史でもある。俺達がこれからもずっと戦争を続けていくんだろうな」
「・・・・・・でしょうね。それは人間の悲しい一面です」
 風見は暗い顔をして言った。そして二人は長城を降りていった。
「ケケケケケ、戦いか」
 二人が去った後その後ろに青白い鬼火が現われた。
「それこそが我等の無上の喜び」
 その中からドクロ少佐が姿を現わした。
「そしてそこに流れる血こそ我等が最も美味とするもの」
 彼はその空洞の目に残忍な光を宿して言った。
「俺もそれは同じ、いやこのドクロ少佐は人の血を浴びて生きている」
 見れば彼の赤い軍服は人の血のその色であった。
「風見志郎、いや仮面ライダーX3よ」
 風見達が消えた方を見て呟いた。
「今度は貴様の血で俺の軍服を染め直してやる。シンガポールでの借りを含めてな」
 そう言うと再び鬼火となった。そしてその場から消えていった。

「鋼鉄参謀もやられたか」
 地下の奥深くから聞こえて来る。見ればそこにある部屋で誰かが話をしている。
「そうじゃ、見事な最後だったという」
 見れば魔神提督と幽霊博士である。
「惜しい男じゃったが」
 魔神提督は口惜しそうに言った。
「だが死んでしまった者を嘆いていても仕方はない。荒ワシ師団長やヨロイ元帥ももいないのだしな」
「そうじゃな。だがこれはすぐに我等にかかってくる言葉になるかも知れん」
 幽霊博士は暗い声で言った。
「おい、驚かすでないぞ、縁起でもない」
 魔神提督は顔を顰めて言った。
「ホッホッホ、冗談じゃ。そんなに驚くでない」
 博士はそんな魔神提督の顔を見て笑って言った。
「お主も人が悪いのう。だがライダーは十人いる」
「そう、ゼクロスが向こうにいったからのう」
「わしの時は八人だった。その八人にネオショッカーは完全に破壊されたが」
「何を言う、わし等の時は九人じゃぞ、甘い甘い」
「・・・・・・そういう問題でもなかろう」
 魔神提督は呆れたような顔で言った。
「まあそうじゃがな。ところでお主は何か用意をしておるのか?」
 幽霊博士は彼に倒して問うた。
「一応はな。わしとて作戦がある」
「ならば良いが。それだけで良いのかのう」
 彼はそこで意味ありげに笑った。
「何が言いたいのじゃ!?」
 魔神提督はその言葉に眉を顰めた。
「お主自身じゃ。果たしてライダー達に対しても戦えるのかと思うてな」
「何だ、そのことか」
 魔神提督はその言葉を
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