長城の髑髏
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は黒魔術には疎いのだ」
「そうだったな。だがわしも詳しくは知らぬ。ネクロノミコンで学んだことだけだ」
ネクロノミコンとはラグクラフトの小説等に出て来る謎の書物である。発狂したアラビア人が書いたとも言われている魔道書だとされている。だがそれを実際に見た者は誰もいない。
「それで充分だ。ではネクロノミコンを貸してくれないか」
「それ位なら良いがな。ついて参れ」
彼は従兄弟を自室に連れて行った。
「これじゃ」
漆黒の表紙である。絹か何かで作られている。文字は古いアラビア文字であり魔法陣も描かれている。見ただけで邪な瘴気が漂っていることがわかる。
「これか。噂には聞いていたが手にするのははじめてだ」
暗闇大使はそれを手に取って言った。
「そしてどうするつもりじゃ。何か考えがあるのだろうが」
「それはおいおいわかる。その時を楽しみにしておれ」
彼はそう言うと不敵に笑った。
「フン、終わったらすぐに返すようにな」
地獄大使はその笑みを見て不機嫌になった。
「わかっておる。心配は無用じゃ」
暗闇大使はそう言うとネクロノミコンを懐に収めた。
「それではな。吉報を期待しておれ」
彼はそう言うと部屋を後にした。そして基地からも立ち去っていった。
「また何か企んでいるようだな」
地獄大使はそんな従兄弟を見ながら顔を顰めて言った。そして彼も闇の中に戻っていった。
「・・・・・・ふむ、ドクロ少佐は死んだか」
ゼネラルシャドウはカードの結果を見て言った。
「こうなるとは思っていたがな」
彼はそれを見てニヤリと笑った。
「ほう、またトランプで占いか」
そこで後ろから何者かの声がした。
「貴様か」
シャドウは声がした方を振り向いて言った。そこには百目タイタンがいた。
「ドクロ少佐が死んだようだな」
「貴様も知っていたか」
「当然だ。万里の長城で仮面ライダーX3との戦いに敗れたそうだな」
「そうだ。今カードが俺に教えてくれた」
「フン、カードか」
タイタンはそれを聞くと嘲笑するような声を出した。
「俺は情報収集で知ったのだがな。貴様は相変わらず全てをカードに頼るか」
「心配無用だ。俺はカード以外でも情報を集めている」
シャドウはタイタンに対し不敵な笑みを浮かべて反論した。
「貴様も何かと忙しいようだな。アマゾンで荒ワシ師団長に会っていたようだし」
「知っていたか」
彼はそれを聞くと悪びれもせずに言った。
「当然だ。貴様が今誰と関係を深めているのかも知っている」
「詳しいな。ではあの男のことも知っているな」
「当然だ」
シャドウは言った。
「あの男の存在が目障りなのは俺も貴様も同じだ。だがな」
シャドウはそこで言葉を一旦切った。
「俺は貴様と手を組もうなどとは全
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