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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
白夜の魔神
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地の建設計画について相談に来たというのに」
「それは予定変更しなくてはならんぞ」
「何故だ!?」
 彼はそれを聞いて再び顔を歪めた。
「ここに仮面ライダー二号がやって来たのだ」
「何だ、そんなことか」
 将軍はそれを聞いて少し溜息をまじえた声で言った。
「それならば怪人達を差し向ければ良かろう」
「いや、俺が行く」
 鋼鉄参謀は顔を横に振った後で言った。
「おい、馬鹿なことを言うな。ライダーは引き付けておけば問題ない」
「事はそう簡単ではない」
 鋼鉄参謀はその話に対して反論した。
「ライダーがいては基地建設も思うように出来まい。だからこそ先に叩いておくのだ」
「いや、まずは防御だ。本拠地を築きそれからライダーを攻撃してからでも遅くはない」 
 将軍も引かない。話は平行線になった。
「ともかく俺は行かせてもらう。奴にはインドでの借りがあるしな」
「待て、待つのだ!」
 しかし鋼鉄参謀は行ってしまった。あとにはメガール将軍だけが残った。
「ああだと何を言っても無駄だな」
 彼はその後ろ姿を見送りながら呟いた。
 そして自分の基地に帰った。そして指令室に行き戦闘員達に問う。
「基地の建設状況はどうなっている?」
「ハッ、今のところ予定通りです」
 戦闘員の一人がそれに対して敬礼で答えた。
「そうか。ならば良いが」
 将軍はそれを聞いて安堵の声を漏らした。
「だが鋼鉄参謀の部隊が抜けるとなるときついな。どうしたものか」
「困っているようね」
 そこに魔女参謀が入って来た。
「生憎な。しかしそちらの受け持ちの地域も大丈夫なのか?」
「ええ。こちらはまだライダーも来ていないし」
「そうか。こちらは二号が来た。鋼鉄参謀は奴を倒しに出て行ってしまった」
「それは大変ね」
「うむ。だからといって余分な兵はいないしな」
「何なら貸してあげましょうか?昔のよしみで」
 彼女はそう言うとベールの向こうで微笑んだ。
「いいのか!?」
「ええ。こちらはまた新しい怪人を甦らせたし」
「そうか。こちらも切り札はあるにはあるのだがな」
「しかしまだ使う時ではないと」
「うむ。あの男を倒す為のものだ。そうおいそれとは出せぬ」
 そう言う将軍の眼に強い光が宿る。
「そうね。貴方もあの男のことは色々と思い入れがあるようね」
「それはお主には関係のないことだ」
 彼は魔女参謀を睨んで言った。
「私には私の考えがある。それには立ち入らないでもらおうか」
「相変わらずね。もう少し柔軟になったら?」
「ドグマの時から何度も言っているだろう。私には私のやり方があるのだ」
「いいわ。じゃあもうこれ以上は言わないわ」
 魔女参謀は左手の平を上に向けて言った。
「けれど怪人は貸してあげるわ。それは安心してね」

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