白夜の魔神
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「あの時は遅れをとったが今度はそうはいかん。借りを返させてもらうぞ」
そしてフッフッフ、と笑う。
「それは頼もしいな」
そこへ何者かがやって来た。
「お主か」
見ればマシーン大元帥である。ミイラの棺が現われその中から出て来た。
「だが二号は強敵だ、俺も以前手を合わせたから知っているが」
彼はデルザー軍団の時の戦いを思い起こしながら言った。
「それは俺もわかっている」
彼はマシーン大元帥に顔を向けて言った。
「あの時はシャドウに助けてもらったしな」
そういう彼の顔が屈辱に歪む。どうあやらそれを恥としているようだ。
「どうやら油断はしていないようだな」
「当然だ、あのきりもみシュートの味は忘れん」
「ならば良いが」
まだ何か言いたそうであったが言わなかった。
「ところで新しい情報が入ったのだが」
「何だ!?」
「荒ワシ師団長が死んだ、アマゾンでな」
「何っ、あの男がか!?」
彼はそれを聞いて思わず声をあげた。
「そうだ、スカイライダーに敗れてな」
「あの男がか・・・・・・」
彼はそれを聞いて顔を下に落とした。
「どうやら何か思うところがあるようだな」
マシーン大元帥はそれを見て言った。
「うむ、色々とあったとはいえ長い付き合いだったしな」
鋼鉄参謀の声はいささか沈んでいた。
「だが死んだものは仕方がないな。失った戦力の穴埋めもあるしな」
「そうだ。これを機に動く連中もいるしな」
「・・・・・・あいつ等か」
鋼鉄参謀はふと脳裏に二人の男を思い浮かべた。
黒い男と白い男。共に影に動くのを得意とする者達だ。
「だが俺には関係のないことだ」
鋼鉄参謀はそう言ってマシーン大元帥から視線を外した。
「俺は二号ライダーを倒す方が先決だしな」
「フフフ、その気性は変わらぬな」
マシーン大元帥は彼のその態度を見て笑みを浮かべた。
「あくまで正攻法のみというわけか」
「そうだ、俺にはこの鋼の身体がある。下手な小細工など必要とはせぬ」
マシーン大元帥に己が鋼の肉体を見せて言う。
「ではそれを見せてもらおうか」
大元帥はその言葉を聞いてニヤリ、と笑った。
「おお、楽しみに待っておれ」
「そうさせてもらうか」
マシーン大元帥はそう言うと棺の中に入った。そして何処かへ消え去った。
「行ったか。何かと忙しいようだな」
彼はそれを見て呟いた。
「まあ良い、俺は謀りごとや裏のことには興味はない」
そして部屋を後にした。その後を機械が響く音が続いていた。
廊下を進む。そこへメガール将軍がやって来た。
「何だ、お主も来ていたのか」
彼は将軍の姿を認めて言った。
「何だ、ではないだろう」
将軍はその言葉を聞いて顔を少し歪めた。
「この北欧における基
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