第58話 黄巾討伐軍
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しいのですか?私のことなら構いません。急ぎの用事を優先してください」
実直な月華らしく私の申し出を遠慮しています。
「良いのですよ。月華殿はこれから戦場に出られるのですから。友を送らせていただけませんか?」
「正宗殿、そうまで仰るならお招きを受けさせていただきます」
「それでは参りましょう」
私と月華は一緒に屋敷に戻りました。
私は屋敷に戻ると下人に麗羽と揚羽を呼びに行かせました。
宴会が始まると最初は私と話していた月華でしたが、姉上やお爺々様と意気投合したようです。
今、彼女は酔いつぶれて寝ています。
私は麗羽と揚羽を連れ自室に入ると、部屋の周囲の気配に気を配り、人の気配がないことを確認しました。
「麗羽、揚羽。等々、黄巾の乱が起きた。朝廷の者達はただの農民の一揆と思い込んでいる」
「正宗様のお話では黄巾の乱によって漢室の権威が失墜すると仰っていましたね」
「そうですわ。正宗様、これからどうされるのです?」
「基本的に何もしないが、できることはやる。まず盧植を助ける準備をしておく。彼女は宦官の左豊に濡れ衣を着せられ罪人におとしめられる。そこで揚羽には左豊の身辺を探って欲しい。やって貰えるか?左豊は戦場視察で堂々と盧植に賄賂を要求するような典型的な宦官だ。叩けば幾らでも埃が出るだろう」
「正宗様、お任せください」
その後、二刻程私達は密談を交わし今後の方針を決めました。
当面、私達は表向きは大人しくしていますが、水面下では左豊の内偵、黄巾賊と皇甫嵩達討伐群の動向の調査などを司馬家の情報網を駆使して行います。
用心のため皇甫嵩達の軍の中に私の息の掛かった者を送り込みます。
兵卒として送り込むので気づかれる心配はないでしょう。
本音を言えば董卓ことへう〜君主に会ってみたいです。
彼女を将来利用することになるとはいえ彼女は名君であり、仕える武将は名将揃いです。
特に賈クは一級の謀臣です。
できることなら彼女達とお近づきになりたいと思っています。
私達は密談を終えると自室を後にして、宴会の場に行き飲みつぶれた月華達を介抱することにしました。
私もこの黄巾の乱で勲功を上げたかったのですが、なかなか上手くいかないです。
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