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ヘタリア大帝国
TURN53 ハワイの戦いその四
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「もう一気に打ち破っちゃって」
「ではその様に」
「ハワイで勝てばわっしいに妹ちゃんがドワイト提督と一緒に来て一気に日本本土を攻めるし」
「わっしい?」
「こっちの司令官のことよ」
 つまりイーグル=ダグラスのことだ。
「そういう感じだし名前も名前だからね」
「それでその仇名ですか」
「いい感じでしょ。我が国の象徴は鷲だし」
「それもあってですか」
「そういうこと。あんたはこの戦いの後で日本本土一番乗りもしてもらうから」
 イザベラにかなりの期待を向けているのがわかる。
「じゃあ頑張ってね」
「はい、それでは」
 イザベラは敬礼で応える。既に機動部隊とイザベラが率いる先陣は何時でも戦闘に入れらる様になっている。キャロルのそれぞれ左右に艦隊を置くアメリカとフィリピンもまたキャロルに対してそれぞれ言ってきた。
「何かここまであっという間だったな」
「マニラ2000での戦いからね」
「そうね。日本はまずはインド洋まで行ったけれど」
 そうして一気に勢力圏を広げ力をつけてはいたのだ。
「そこであそこまで上手くいくのもね」
「少し考えてなかったな」
「無理だろうと思ってたけれど」
「まぐれよ、まぐれ」
 キャロルは少しむっとした感じの顔になって二人に言う。
「あれはね」
「まぐれかい?けれど日本は強いぞ」
「決して侮れないよ」
 アメリカとフィリピンは日本の実力は認めていた。それもかなり。
「だから僕はひょっとしたらとも思ってたけれど」
「キャロルさんは違ったんだ」
「あの国力じゃね」
 キャロルは日本の国力、数字上のそれだけを見て考えている。
「無理でしょ。どう考えても」
「まあ普通はそうだったな」
 数字上でのデータを根拠にして想定すれば無理ということはアメリカも言えた。
「日本じゃな」
「ええ、絶対に無理だって思ってたわよ」
「けれど。国家はね」
「時として数字を覆すっていうのね」
「ましてや今の日本にはあの長官もいるからな」
 アメリカは東郷のことも見ていた。
「かなりの名将だぞ」
「何処がよ」
 キャロルは東郷についてはむっとした顔になってアメリカに返した。
「あいつの何処が名将なのよ」
「キャロル、やっぱり君は」
「そういうこと言いっこなしね」 
 アメリカの顔が明るいものから曇ったものに一変したところで言った言葉だ。
「祖国ちゃんらしくないし」
「だからかい」
「そう。とにかくこの戦いに勝つのはあたし達よ」
 キャロルは艦橋のモニターに映る己の祖国達と銀河を見ながら述べた。
「シャンパンは用意しておくから」
「シャンパンか。いいね」
 フィリピンがシャンパンと聞いて笑みを浮かべてきた。
「あれを頭から浴びてね」
「そうよ。皆で溺れる位飲みましょ
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