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我が剣は愛する者の為に
初陣
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最後は少しだけ笑いながら、一刀の頭に手を置いて少しだけ乱暴に撫でる。

「んじゃあ、行ってくるよ。」

本陣には一応、華琳らがいる。
彼らが居れば、最悪の事態にはならないだろう。
もちろん、そうなるつもりは毛頭ない。

「縁殿、号令を。」

「えっ?
 俺がか?」

豪鬼の言葉を聞いて、いきなり振られ戸惑う。

「そうね、貴方は今だけとはいえ大将なんだから。
 号令の一つくらい頼むわ。」

「そ、そうか?」

俺は先頭に立って、大きく深呼吸する。
兵士の視線が俺に集まるのを感じながら、俺は叫ぶ。

「聞け、曹操に仕える兵士達よ!!
 今、目の前にいるのはお前達が守っている街を蹂躙しようと考えている者達だ!!
 今を率いるのはあの夏候惇ではない。
 だが、臆するな!
 この俺が先頭に立ち、道を切り開く!」

俺は刀から抜刀する。
それと同時に賊の集団が俺達に向かって突撃してくる。

「全軍、俺に続け!!」

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