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我が剣は愛する者の為に
初陣
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伝わせたりと、独立するための準備を着々と進めていく。
ある日の事。
一つの情報が華琳の耳に入った。

「この近くで賊が集まり、一個団体を築き上げている。
 さらに数が増えれば、奴らはここに攻めてくるでしょう。」

いつものメンバーが揃っている中で華琳は言う。
この情報が入ってきたのは最近。
陳留周辺を警備していた兵からの情報だ。
早めに潰しておかないと、街に被害が出る。

「奴らが行動を開始する前に叩く。」

「では、さっそく部隊の編成を。」

「それは必要ないわ。
 この賊の集団には縁達だけでやってもらうわ。」

華琳の発言に全員が驚きの表情を浮かべる。

「関忠達、という事は、私達は一切関与しないという事ですか?」

「秋蘭の言うとおりよ。
 軍の編成から兵糧の数まで、全て縁達に任せるわ。」

「し、しかし、華琳様!
 我らの部隊を全部関忠達に任せ、あげく私達が関与しないとなると。」

「春蘭の言いたい事は分かるわ。
 失敗すれば私達は大打撃を受ける事になるでしょうね。」

そう言いながら、華琳は俺に視線を向ける。
まるで俺を試すかのような。
そんな視線だった。

「できるかしら?」

その視線を言葉に表したかのように俺達に向ける。
その言葉に俺は返事をすることなく、豪鬼達に指示を出す。

「豪鬼と星と優華と月火。
 お前達は軍の編成を準備してくれ。
 残りは兵糧などの準備を。」

俺の指示に皆頷いて、準備に取り掛かってくれる。

「俺の答えはこれだ。」

「よろしい。
 失敗すればただでは済まさないわよ。」

「失敗するつもりなんてない。」

俺はそう言って、準備を手伝いに行く。

「か、華琳様。
 本当に大丈夫なのでしょうか?」

「心配し過ぎよ、春蘭。
 丁奉達の軍の調練は問題なかったのでしょう?」

「はい、それは大丈夫でしたが。」

「内務に関しても私から見ても問題はありませんでした。」

「わ、私も特に問題はないかと。
 彼らなら烏合の衆である賊には負けないと思います。」

「ほら、秋蘭に華憐もそう言っている。
 何より、私が行けると判断したから任せたのよ。
 そうでなかったらこんな事は言わない。」




軍の編成などを終えて、俺達は陳留を出た。
一応、俺達の手腕を確かめるために華琳達もついて来ている。
情報に寄れば、賊の団体はそれほど離れていないようだ。

「この中で兵を率いた事がある人は?」

「儂は国に仕えていた時に。」

「私もあるよ。」

「一応、少しだけ。」

『私は軍師として何度か。』

豪鬼と優華と月火だけのようだ。
黎は軍師としての経験あり。

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