初陣
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
伝わせたりと、独立するための準備を着々と進めていく。
ある日の事。
一つの情報が華琳の耳に入った。
「この近くで賊が集まり、一個団体を築き上げている。
さらに数が増えれば、奴らはここに攻めてくるでしょう。」
いつものメンバーが揃っている中で華琳は言う。
この情報が入ってきたのは最近。
陳留周辺を警備していた兵からの情報だ。
早めに潰しておかないと、街に被害が出る。
「奴らが行動を開始する前に叩く。」
「では、さっそく部隊の編成を。」
「それは必要ないわ。
この賊の集団には縁達だけでやってもらうわ。」
華琳の発言に全員が驚きの表情を浮かべる。
「関忠達、という事は、私達は一切関与しないという事ですか?」
「秋蘭の言うとおりよ。
軍の編成から兵糧の数まで、全て縁達に任せるわ。」
「し、しかし、華琳様!
我らの部隊を全部関忠達に任せ、あげく私達が関与しないとなると。」
「春蘭の言いたい事は分かるわ。
失敗すれば私達は大打撃を受ける事になるでしょうね。」
そう言いながら、華琳は俺に視線を向ける。
まるで俺を試すかのような。
そんな視線だった。
「できるかしら?」
その視線を言葉に表したかのように俺達に向ける。
その言葉に俺は返事をすることなく、豪鬼達に指示を出す。
「豪鬼と星と優華と月火。
お前達は軍の編成を準備してくれ。
残りは兵糧などの準備を。」
俺の指示に皆頷いて、準備に取り掛かってくれる。
「俺の答えはこれだ。」
「よろしい。
失敗すればただでは済まさないわよ。」
「失敗するつもりなんてない。」
俺はそう言って、準備を手伝いに行く。
「か、華琳様。
本当に大丈夫なのでしょうか?」
「心配し過ぎよ、春蘭。
丁奉達の軍の調練は問題なかったのでしょう?」
「はい、それは大丈夫でしたが。」
「内務に関しても私から見ても問題はありませんでした。」
「わ、私も特に問題はないかと。
彼らなら烏合の衆である賊には負けないと思います。」
「ほら、秋蘭に華憐もそう言っている。
何より、私が行けると判断したから任せたのよ。
そうでなかったらこんな事は言わない。」
軍の編成などを終えて、俺達は陳留を出た。
一応、俺達の手腕を確かめるために華琳達もついて来ている。
情報に寄れば、賊の団体はそれほど離れていないようだ。
「この中で兵を率いた事がある人は?」
「儂は国に仕えていた時に。」
「私もあるよ。」
「一応、少しだけ。」
『私は軍師として何度か。』
豪鬼と優華と月火だけのようだ。
黎は軍師としての経験あり。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ