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我が剣は愛する者の為に
初陣
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で考え、案件を絞っていくのが仕事だろう。
黎は前からこの仕事をしているからか、手際よく作業を進めている。
胡蝶は書類を見渡し、右に左にと分けている。
ていうか、真面目に仕事している胡蝶を見ていると、言い様のない感動が生まれる。
一刀は文字の読み書きは教えてあるので、一枚一枚丁寧に読んで、真剣に考えている。
黎や胡蝶に旅の合間に色々と教えて貰っていた。
なので、時間は掛かれど何とか捌いている。
俺も負けられない。
そう思って書類に目を通そうとした時だった。

「縁〜、飽きたから何か面白いことしよう。」

「さっきまで俺が感じていた感動を返せ!!」

隣の席に座っていた胡蝶が胸を押し付けながら、俺に抱き着いてきた。
退屈を嫌う彼女にとって、書類整理はもの凄く退屈なのだろう。

「刺激が欲しいからね。
 今からお前の部屋に行く?」

「行くかボケ!
 仕事しろ、仕事!」

「私といいことしたら、縁もとってもいい気分になると思うんだけど。」

こいつは本当に周りの視線とか考えずに言えるよな。
いや、胡蝶ならそれらを考えて発言している可能性がある。
バキン!、と何かが割れる音が聞こえた。
前を見ると、黎がいつも書いている竹簡を握りつぶしている所だった。
それだけで冷や汗が流れる。

「縁、何をしているの?」

剣より鋭い言葉が俺の耳に入る。
明らかに怒っている雰囲気を出している華琳を見て、

「ま、待て!
 これは客観的に見ても俺が悪くないだろ!」

「なら、どうして司馬懿を離そうとしないのかしら?」

そこに怒っているのかぁぁぁぁぁ!!
俺は力ずくで司馬懿を離そうとするが、既に俺の行動を読んでいたのか、腕を強化して俺から離れないようにしていた。
司馬懿の表情は華琳に背を向けているので見えない。

「計画通り。」

どこぞの某新世界の神のような顔と台詞を言う。
その後、別室で俺は悪くないのに華琳に説教された。

「あぁ〜、こういうのが堪らなくゾクゾクするわ。」

「北郷よ。
 司馬懿はいつもああなのか?」

「うん、いつも縁や黎や優華を使っていじっているよ。
 あの曹操まで巻き込むとか、流石というかなんというか。」





それから何週間か経った。
夏候惇曰く、豪鬼達の調練は文句なしらしい。
華琳があそこまで春蘭を言わせたのは初めてだとのこと。
内務も黎と一刀がよく頑張っている。
胡蝶は時々さぼるが、それでも最低限の事はしている。
夏候淵がさぼる姉者と比べればマシだ、と言っていた。
俺はというと、軍部と内務の両方を受け持っていた。
王になる為にはどちらの経験も必要だと思い、華琳に頼んで両方させて貰っている。
星達にも内務の事を手
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