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リリカルってなんですか?
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第三話
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供というのは頭脳が大人である僕であっても代わりはないようだ。恥ずかしながら、元気が有り余って仕方ないという状況に追いやられてしまった。あんなに眠れなかったのは初めてではないだろうか。原因は外で遊ばなかったことだと結論付け、僕は外に遊びに出ることにした。そんな理由からゴールデンウィークをいつもの休日と変わりなく過ごしてしまった僕だった。

 そして、サッカーやら野球やらカードゲームやらテレビゲームやら、遊びに遊んだゴールデンウィークもあっという間に過ぎてしまい、月曜日からまた学校が始まった。



 ◇  ◇  ◇



「今日の放課後?」

「うん。お姉ちゃんが蔵元君のことを話したら一度みたいから連れてきなさいって」

 お嬢様っぽい微笑を浮かべながら、どうかな? と僕を誘う月村さん。
 彼女は今日の放課後に月村さんの家のお茶会に僕を誘っているのだ。しかも、主に誘っているのは月村さんのお姉さんらしい。

「あ、別に何か用事があるならいいんだよ? わたしがちゃんとお姉ちゃんには言っておくから」

 僕が驚いて返事をしないのを今日の放課後に予定があり、どうしようか迷っていると勘違いしたのか、月村さんが慌てた様子で僕に言う。しかし、月村さん自身も僕が来てくれるを楽しみにしていたのだろうか、若干寂しそうな表情をして顔を俯けるというのはかなり反則ではないだろうか。夜の闇を流し込んだような黒く艶やかな髪を持ち、雑誌のモデルになってもなんら不思議ではない整った容姿をしている美少女と言っても過言ではない月村さんであれば特に。

 だから、というわけではないが、今日は特に決まった用事もなかった僕は月村さんからの誘いを承諾することにした。

「分かった、行くよ。それで、僕はどうしたらいい?」

 残念なことに僕は月村さんの家を知らない。彼女の家に行くのであれば、誰かの案内が必要である。

「あ、それならあたしが連れて行ってあげるわよ」

「アリサちゃん」

 僕と話していた月村さんの隣にはいつの間にかバニングスさんも立っていた。僕は基本的に話をするときは相手の顔を見て話すからバニングスさんが隣に来ていることに気づかなかった。

 しかし、彼女の言葉から察するにバニングスさんも今日のお茶会に来るのか。

「バニングスさんが? いいの?」

「いいわよ。どうせあたしもすずかの家に行くもの」

 どうやら、僕が考えたことは正解だったらしい。
 そうか、ついでというのならお言葉に甘えさせてもらおう。

「それじゃ、お願いしようかな」

 第一、誘われたところで、行く当てがないのでは問題だし、もしバニングスさんが用事もないに迎えを用意してもらうならば、さすがに気が引けるものの、バニングスさんも今日のお
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