本編前
第三話
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して小学生になったという自覚を持ち、少し大人になった連中と一緒に遊んでもいいのだが、どうやら保育園時代の三年程度の間に世話焼き癖がついてしまったようだ。放っておこう、と決意してもその決意は目の前で何かが起きれば、木で出来た小屋のように脆く吹き飛んでしまう。
しかも、たちの悪いことに子供は元気の塊という言葉を体現するような連中の多いこと。そんな連中の相手だけで僕はくたくただ。職業を選ぶときに小学校の教師だけは絶対にやめようと心に決めた。と、同時に過去にお世話になった恩師に改めて感謝した。
あと、変わったことといえば、僕がクラスの学級委員長に任命されたことだろうか。僕としては生き物係とか、植物係とかの楽そうな仕事のほうがよかったのだが、なぜか担任教師からの強制で僕になってしまった。後であまりに横暴すぎる、と文句を言いに行ったところ、
―――お前が学級委員長になろうがなるまいが、お前のやることは変わらんよ。
と笑顔で返され、ぐっと言葉に詰まってしまった。事実、その通りになるからだ。おそらく、学級委員長が別の人だったとしても僕は、おそらく似たようなことをしただろうし、教師も学級委員長にやらせるべき仕事をよほどのことがない限りは僕に回してくるだろうことは容易に想像できるからだ。
教師というのは、意外と生徒を見ているようである。
ついでに小学校に入学して最初の懸案事項だったバニングスさんと月村さんについてだが、仲良くやっているようだ。登校時に一緒の時間のスクールバスに乗ってきたり、帰り道に手をつなぎながら帰ったりと、きちんと女の子の親友をやっているようだ。性格的な不一致を心配していたのだが、バニングスさんが暴走、月村さんがブレーキ役と役割が別れたことが成功の要因なのだろうか。もっとも、どちらにしても両者ともクラスメイトとは比べ物にならないぐらいに精神年齢が上であることを考えれば、意気投合するのも問題ないのだろうが。ちなみにこの二人、ゴールデンウィークは遠出をするらしい。所々、海外の名称が聞こえたような気がするが、気のせいということにして軽く流しておいた。
………海外なんて縁がないからなぁ。
そんなこんなでゆっくりするために突入したゴールデンウィーク。最初の日は、二階建てのローン数十年の一軒屋である我が家の一室に与えられた自分の部屋で読書などをしながらゆっくりと過ごしたのだが、二日目以降は、常日頃の休日と同じく外でスポーツをしながら遊んだ。もっとも、ゴールデンウィークなだけに人数を集めるのに苦労したが、一部の例外を男女構わず集めれば、遊べるだけの人数は揃うものだ。ゆっくり出来ると喜んでいた僕が、自ら外に出ようと思った理由は他でもない。
―――身体を動かさなければ眠れないのだ。
元気の塊である子
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