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第十九話 二人の娘!?
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第二十二層 コラル
シリカとの余興を終えて数週間後、シュウはキリトとアスナが気になったのか久しぶりに二人に会おうと面会のメッセージを飛ばし、居場所を確認したが・・・
「何でこんな森の中に二人でいるんだ?レベルが俺に近づいて来ている二人にとっちゃ、ここは何の意味もねぇ筈なのによ」
確かにキリトとアスナのレベルはシュウ同様に90以上になっていた。そんな二人がこんな低レベルのエリアに滞在している事は不思議なことだった。
そして足を進めていくと目に入って来たのは木で出来たログハウスのような一軒家だった。
「ここ・・・だよな。あいつ等一緒に暮らしてんのか?」
シュウは疑問の念を抱えながら、その家の出入り口をドアをノックした。そしてそれに答えるかのように声が聞こえてくる。
「は〜い」
「俺だ、アスナ。久しぶりに会いに来たぜ?」
シュウの声を聞くとゆっくりとドアが開き、そこからアスナが出てきた。
「いらっしゃい、お兄ちゃん」
「暫く見ねぇ間に良い表情になったな?アスナ」
その表情はSAOにインする前にはあまり見せたことが無かった曇りの無い笑顔だった。それを見たシュウは安堵の心を抱く。シュウはアスナの笑顔を取り戻そうとしてきたが叶わないものだったが、今ではそれが目の前に広がっていた。
(キリト・・・感謝するぜ!やっぱりお前はアスナの殻を打ち砕いてくれたみてぇだな)
「どうしたの?」
「何でもねぇよ。それより・・・」
シュウはアスナの左手の薬指を見る。
アスナの指にはSAOでも出来る結婚の象徴・・・指輪が填められていた。これを見たシュウは一つの事を想起させる。
「アスナ。お前、キリトと結婚したのか?」
「えっ!?あ・・・それは」
「別に恥かしがる事じゃねぇだろう。寧ろ俺は嬉しく思うぜ?お前に心を開けるような大切な存在が出来たんだからよ」
人と付き合う事を頑なに拒んでいたアスナが自ら心を開く事は滅多になかった。しかし現にアスナはキリトに心を開いている事はシュウにとって・・・兄にとってこの上ない事だった。アスナは少し顔を赤らめ、黙ると口を開く。
「うん。キリト君は私に大切な事を教えてくれた、かけがえのない人だから」
「そうか。少しキリトと話がしてぇんだが入って良いか?」
アスナの了承を受けたシュウは玄関から入り、キリトが居るはずのリビングに赴いたが、そこにはキリトの隣に一人の黒髪の少女が座っていた。シュウを見た少女は指差しながらキリトに尋ねる。
「パパ。この人、誰?」
シュウは少女の『パパ』と言う単語に驚きを隠せないのかキリトの迫る。
「おい、キリト。今、この娘がパパって言ったのは気のせいか?まさか、お前にそんな趣味が・・・」
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