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スーパーヒーロー戦記
第31話 少女の想い、少年の決意
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間にバラバラにされてしまう。

「あの竜巻をどうにかしないといけないな」
「でも、どうやって?」
「なぁに、簡単な事さ。竜巻ってのは外は強いが中は脆い。台風の目に入ってしまえばこっちの物だ」

 少年が推測する。それをフェイトは黙って聞いていた。
 勿論、思念通話でアルフもそれを聞いていたのであり。

「あんた鋭いじゃん! 何者だい?」
「只の執務官さ。最も、日本一の探偵の助手もしてるけど」

 少年の言い分に二人は首を傾げていた。
 だが、少なくとも現状で魔導師が戦列に、しかも執務官クラスが来てくれたのは有り難い。

「さてと、それじゃまずは下準備をしないといけないな」

 少年はそう言って台風の回りを飛び回る。
 そして、台風に向かい魔力弾を放った。普通ならそんな物食らった所で台風自体何の効果もない。
 だが、少年が放った魔力弾の当たった台風は何と少しずつ移動を開始したのだ。
 移動した竜巻はやがて一つに合さり巨大な竜巻となってしまった。
 その光景にアルフとフェイトはギョッとする。
 只でさえ困難な相手が合体し更に困難になってしまったのだ。
 こうなってはもう手がつけられない。

「ちょっと、あんた! 一体何してんのさぁ!」
「いいや、これで良い。こうすれば纏めて一気に封印出来る」
「な、成る程!」

 納得したのかフェイトが手を叩く。しかし本当にそれで良いのかと内心そう思うアルフだったりする。

「だけど今の僕に封印は出来ない。其処で君に協力してほしい」
「良いけど、その為には台風の目に行かなきゃいけないよ。でも、私じゃどうしようもない…」
「だから僕が来た。僕が結界を張って台風の目まで引っ張っていく。其処についたら君の出番だ。良いね?」
「うん!」

 フェイトは頷いた。となれば後は行動するだけだ。時間を掛ければそれだけあの台風が厄介な代物になってしまう。そうなる前に片付ける必要があるのだ。

「よし、僕にしっかり捕まっててくれよ。かなりかっ飛ばすから」
「大丈夫。速度には自信あるかr…」

 言い終わる途中でクロノはフェイトを抱えて竜巻に突進していった。
 物凄い速度だった。恐らくフェイト以上の。

「あぐぐぅぅぅ!」
「黙ってないと舌噛むよ。此処からが本当にキツイからね」

 台風に向って突っ込んでいく。そして台風に激突する直前、少年が自身の回りに結界を纏う。青い結界だった。
 それを纏った二人が台風の中に突っ込んでいく。結界を張っているとは言えその中に居る二人に襲い掛かる衝撃は凄まじかった。

「つ、潰れるぅぅっぅ!」
「もう少し…もう少しで目に入るから…」

 実際に言えば少年の方が遥かに辛い。
 何せ結界を張りながら高速で移動するの
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