第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第五章 オレンジギルド
第33話 ある男のお願い
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あの男のギルドは自分以外のメンバーを第三十八層で、犯罪者ギルドの《タイタンズハンド》という奴らに殺されたらしい。
そして残されたあの男の人にキリトは、全財産を使い買った《回廊結晶》で、殺したギルドのメンバーを『黒鉄宮の牢獄に入れてくれ』とお願いされたらしい。
「これが俺のお願いされた内容だ」
「……なるほどな」
キリトがあの男のお願いを何で聞いたのかがよく分かったよ。
ギルドで一人だけ生き残る苦しみを知っているからな。……まぁ、キリトの時と大分状況が違うけど、それでも仲の良かった奴が死んでる事には変わりない。
…これは手伝うしかないな。
「…分かった。俺も出来るだけ手伝うよ」
「あたしもです」
「ありがとな、二人がいればそいつらを見つけるのが大分助かるよ……それで、このクリスタルのことなんだけど…」
そう言ってキリトが自分のポーチから、少し大きめの結晶を取り出す。
「それが牢獄に繋がってるのか」
「ああ、出口を牢獄に設定してあるらしい……それで、これを誰が持つかだけど…」
「あ! その前に一つ聞いて良いですか、キリトさん」
「ん? なんだ、シリカ」
キリトの話の途中に気になる事があるらしく、割り込んで質問をしてきたシリカの為に、一時アイテムの話を中断してキリトは質問に答える。
「なんでそのギルドの事を探すのに、まず最初に三十五層なんですか?」
「ああ、それは……あの男の話しだと犯罪者ギルドの主な活動場所は、三十二層から三十八層らしい。だから、その中心の層であるこの層から探し始めて、この層で見つからない時は上に行くのと、下に行く二つに分けて探すつもりだったんだ」
「なるほど、ということはキリトさんと一緒に探すのは三十五層だけなんですね」
「ああ……だからこれをどっちが持つか、って話なんだけど…」
探し方の説明が終わり、キリトが話を戻して《回廊結晶》を再び前に出す。
…この際だし、良い機会かもな。
「キリト、ならこの際だし俺と共通アイテムウィンドウを作ろう」
「……それしかないか。まぁ、別にシュウとなら良いか…」
キリトがそう言ってOKを出したので、俺は早速フレンドリストからキリトを選んで、キリトに共通ウィンドウ受諾の為のメッセージを送る。
キリトがそのメッセージを受諾して、俺のフレンドリストのキリトの所に共通アイテムウィンドウ…つまり共通のアイテムストレージのボタンが出た。
「よし、ちゃんと出来てるぞ」
「…そうだ、シリカともしなくちゃな」
シリカとも共通ストレージを作らなきゃと思ったのか、キリトはウィンドウを操作してシリカにメッセージを送る。
それをシリカは受諾し
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