死霊舞う森
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いた。
アマゾンと筑波は川を上り続けていた。そしてバダンの基地を探していた。
「ありませんね」
「落ち着いて探す。さもないと駄目」
アマゾンは少し苛立ちを感じ出していた筑波に対して言った。
「奴等はもうすぐ来る、その時後をつければいい」
「まあいつものやり方ですけれどね」
筑波はそれを聞いて言った。
「しかしそう言ってもう一週間ですよ。ひょっとしてもうこの地域から撤退したんじゃないでしょうか」
「それはあるかも」
アマゾンはそれを聞いて言った。
「でしょう?かといってここから離れるわけにはいかないし」
「そう、全部が撤退したとは思えない」
アマゾンは緑の岸を見ながら言った。
「このアマゾンは隠れる場所一杯ある。全部逃げたとは思えない」
それは彼の動物的な勘が教えていた。
「ですね。では撤退したとすればその連中は一体何処に・・・・・・」
「多分ギアナ高地」
アマゾンは言った。
「あそこですか」
筑波はそれを聞いて真摯な顔で言った。
「そう。あそこは人はそう簡単には行けない。だから基地を作るのにはもってこい」
「そうですね。それにこのアマゾンは何と言ってもアマゾンの故郷、戦うにしても不利ですし」
筑波はアマゾンの能力を頭に入れながら話した。
「アマゾンここで戦い限り絶対に負けない」
それは一週間前の荒ワシ師団長との戦いでよくわかっていた。彼は密林や複雑な地形での戦いにおいてその力を最も発揮するのだ。
「空を飛ぶ怪人は密林での戦いには不向き。それだけでバダンにとっては不利」
「しかしギアナ高地は違う」
「はい」
筑波はその言葉に対し頷いた。
「ギアナ高地にはこんな密林はありませんしね。そして空での戦いも思う存分挑める」
「そう、その時は筑波の出番。アマゾンは休んでいられる」
アマゾンは悪戯っぽく笑って言った。
「ちょっと、アマゾンも戦って下さいよ」
「これは冗談、アマゾンも戦う。心配しなくていい」
そして二人は航路を変えることにした。
「ネグロ川からブランコ川に向かいますか」
「うん、それがいい」
こうして二人は航路を北に転じた。
「そうか、ネグロ川に向かったか」
荒ワシ師団長は基地で偵察に出ていた戦闘員の報告を受けていた。
「では我等も行くか」
戦闘員達はその言葉に対し敬礼した。
「今度こそスカイライダーを倒す。全員死兵となるつもりで行くぞ!」
「ハッ!」
彼等は基地を去った。そして最後の一人が出撃した時基地は跡形も無く爆発した。
「・・・・・・この近くで謎の爆発があったらしいですよ」
ある朝休息に入った港で筑波はアマゾンに対して言った。
「跡形もなく吹き飛んでいて何があったのか一切わからないそうですけれど」
彼は新聞を
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