死霊舞う森
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豊富にある。だから飢えてない」
「そうなんですか」
「そう。アマゾンは食べ物一杯ある。だからアマゾンも食べるのに困ったことない」
獣達との戦いはあったようだが食べるのには困ったことがないようだ。
「けれど筑波がこの川の水をそのまま飲んだり魚を生で食べることは良くない」
「でしょうね」
それはよくわかった。
「よく火をとおす。さもないと飲んだり食べたりしたら駄目」
その理由はよくわかった。
「わかりました」
筑波は答えた。そして川を進んで行く。
やがて川の色が変わってきた。茶色から緑になる。
「川の色が変わりましたね」
これは筑波にとって初めて見る光景だった」
「うん。これもアマゾン。日本では絶対に見られない」
アマゾンは最早ガイドの様である。
「川の色も色々とある。そしてそれが合わさる」
「凄いですね」
そこに何かが飛び上がってきた。
「・・・・・・イルカですか?」
筑波はそれを見て言った。
「そう」
アマゾンは答えた。
「これがアマゾンのイルカですか。話には聞いてましたが」
「アマゾン海にイルカいるって聞いて最初驚いた」
彼にとってはイルカは川にいるものであったのだ。
「けれどイルカは海にいるのが本当らしい。これ凄く不思議」
「いや、それは不思議じゃないですよ」
筑波はそれに対して言った。
「元々鯨の仲間なんですから」
「そう。アマゾンそれ知らなかった」
イルカ達は暫くピンク色のその身体を見せていたがやがて川の中に消えていった。
暫くして別のものが川から出て来た。
「ん!?」
それは金色の魚であった。
「・・・・・・何ですか、あの魚は」
筑波はその金色の魚を見て言った。
「ドラード。あれを見れた筑波とても運がいい」
「そうなんですか!?」
「うん。よく釣りに来る人いるがそうそう釣れない。物凄く気の強い魚」
「気が強いんですか」
「そう、大きいし力も強い。だから糸なんか簡単に引き千切られてしまう」
「それは厄介ですね」
「筑波は釣りには興味あるか?」
「いえ、あまり」
筑波はそれを否定した。
「やっぱり俺は空を飛ぶのが一番好きですね」
「そう言うと思った」
アマゾンはそれを聞いて微笑んで言った。
「それが筑波らしい」
「それはどうも」
筑波はそれを聞いてはにかんで答えた。
ドラードも川の中に消えた。今度は岸の森がざわめきだした。
「今度は何だ?」
筑波はふとそちらを見た。
「ジャガーか!?」
だが違った。それは空に出て来た。
「ムッ!」
バダンの戦闘員たちであった。空に現われボウガンを放ってきた。
「危ないっ!」
二人はそれを跳んでかわした。そして川の中に飛び込んだ。
「糞っ、川の中に飛び込
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