死霊舞う森
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かっているかも知れぬぞ」
「それは楽しみだわ」
「一体誰が来るのかのう」
二人は笑みを浮かべた。
「じゃあ私はこれで。ツバサ大僧正御機嫌よう」
「次に会う時を楽しみにしているぞ」
妖怪王女は蝶に変身して、鬼火司令は火の玉に変身してその場を去った。ツバサ大僧正はそれを黙って見送った。
「仮面ライダーアマゾンか」
彼はアマゾンの名を言った。
「この地での戦いはいささか不利だな」
このアマゾンは彼にとっては遊び場である。空からの攻撃を得手とする彼にとって密林での戦いは未知のことである。
「荒ワシ師団長には悪いが戦場を選ばせてもらうか」
彼は壁に掛けられている地図を見ながら言った。
「無駄に戦力を消耗するわけにもいかぬからな」
ツバサ大僧正も部屋を後にした。そして部屋は闇の中に消えていった。
「全員準備は出来たな」
密林の中で何者かの声がする。
「ハッ、既に全員準備を終えております」
戦闘員の一人が敬礼して答えた。その背には小型のプロペラがある。
「ならば良い。早速行くぞ」
「ハッ」
荒ワシ師団長であった。配下の戦闘員達に取り囲まれている。
「怪人達には伝えておろうな」
「それはもう。上空で合流する手筈となっております」
「これで良し。スカイライダーの首を始末しに行くぞ」
その時声がした。
「フフフフフ、案外性急なことだな」
そして火の玉が姿を現わした。
「・・・・・・貴様か」
荒ワシ師団長はその火球を睨み付けて言った。
「貴様かは無いだろう。折角顔を見せに来てやったというのに」
火球から一人の黒いスーツの男が現われた。百目タイタンである。
「フン、貴様がただ顔を見せに来るだけで済ますような奴か」
「邪険だな。俺は貴様とは何の因果も無い筈だがな」
タイタンは無数の眼で彼を見ながら言った。
「それはそうだがな。しかし一体何の用だ?」
「うむ。貴様に頼みたいことがあってな」
タイタンは葉巻を取り出しながら言った。
「頼みたい事!?」
「そうだ。どうやらスカイライダーの命を狙っているそうだが」
「隠しはせん」
「あの男の重力低減装置を欲しいのだ」
「・・・・・・何に使うつもりだ?」
荒ワシ師団長はその言葉を聞いて顔を顰めた。
「うむ。ちょっとな」
タイタンは葉巻を口にして言った。
「俺は構わんがな。どのみち自分の力で空を飛べる俺にとっては無用の長物だ」
彼はタイタンが死神博士と接触していることを知らなかった。
「しかしそれは貴様とて同じであろう。貴様は元々地底出身ではなかったのか」
「確かにな」
タイタンは不敵に笑った。
「だが興味を持ってはいけないというわけでもなかろう」
「・・・・・・それはそうだが」
どうも腑に落ちない
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