死霊舞う森
[11/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
持っていた。現地のポルトガル語の新聞である。
「それかなり怪しい」
アマゾンは岸辺で歯を磨いていた。口をゆすいだ後でそう言った。
「やっぱりそう思いますか」
筑波は彼がそう言ったのを聞いて言った。
「うん。多分奴等はもうすぐこっちに来る」
「来ますね」
それは筑波も感じていた。
「ではここにいたら迷惑がかかりますね。すぐに出ますか」
「それがいい。けれど川には行かない方がいい」
「といいますと」
「アマゾンに任せて。いい考えある」
アマゾンはニカッと笑って筑波に対して言った。そして話しはじめた。
「あの二人は何処にいる」
荒ワシ師団長は空を駆りながら戦闘員の一人に問うた。
「ハッ、この下の辺りのようです」
背のプロペラで空を駆るその戦闘員は探知機を見ながら言った。
「そうか、この下か」
荒ワシ師団長はそれを聞き下を見下ろした。鬱蒼と茂った密林である。
「降りるぞ」
彼は戦闘員達に対し言った。
「えっ、しかし・・・・・・」
空で戦いを挑むと思っていた彼等はそれを聞いて顔を見合わせた。
「心配するな、俺は必ずライダーの首をとる」
そう言って自ら降りて行った。
「怪人達にも伝えよ、すぐに来いとな」
「ハ・・・・・・」
戦闘員達は力無く答礼した。そして連絡した後彼に続く。
「出て来い、ライダー達!」
荒ワシ師団長は密林に入り叫んだ。
「この荒ワシ師団長が貴様等の首を貰いに来てやったぞ!」
その周りを戦闘員達が取り囲む。ようやく追いついたのだ。
「荒ワシ師団長、迂闊に叫ぶのはあまり・・・・・・」
戦闘員の一人が諫めようとする。
「貴様等は黙っておれ!」
しかし彼はそれを一喝した。
「貴様等は俺の言う通りに動いておればよいのだ!」
普段は戦闘員達の言葉もよく聞くが今は違っていた。スカイライダーに敗れたことによる屈辱からであろう。彼は明らかに冷静さを失っていた。
(これはまずいな・・・・・・)
戦闘員達はそう思った。だがそれを口に出すことは出来なかった。
これ以上の諫言はかえって自分達の禍となる。彼等は口を噤むことにした。
「言われなくてもここにいる」
その前に二人の戦士が姿を現わした。
「出てきおったか」
荒ワシ師団長は彼等の姿を見て舌なめずりするように笑った。
「そうだ、貴様を倒す為にな」
筑波は彼を指差して言った。
「フン、戯言を」
師団長は筑波を見下すように見て笑った。
「貴様はこの俺が倒すと何度も言っているというのに」
「じゃあやってみろ」
筑波は珍しく強い声で言った。
「最初からそうしてやるつもりだ」
それが返事であった。
「よし、行くぞ!」
筑波は構えを取った。アマゾンもそれに続く。
スカイ・
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ