死霊舞う森
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「こっちにライダーが来ているんだけれど」
「それはもう知っている」
大僧正は仮面の下の顔を顰めて言った。
「アマゾンライダーであろう。今アマゾン川を上っている」
「甘いわね」
妖怪王女はそれを聞いて笑った。
「それじゃあ情報は半分しか知らないわね」
「半分だと?」
「そう、もう一人来ているのだ」
鬼火司令が言った。
「もう一人・・・・・・それは誰だ?」
「空と言えばわかるかしら」
「あの男か」
その時部屋の扉が開いた。そしてある男が入って来た。
「ナスカでの借り、返す時が来たな」
それは荒ワシ師団長であった。
「ここにいる改造魔人はお主だったか」
鬼火司令は彼を見て言った。
「うむ、まあ色々とあってな」
彼は少し不機嫌そうに言った。
「俺は本当は本拠地である中東に行きたかったのだが」
「今あそこにはマシーン大元帥がいるんじゃなかったっけ」
妖怪王女が言った。
「そういえば奴はエジプト出身だったな」
鬼火司令がそれを聞いて言った。
「それはもういい。あの男がここに来たというのは本当だろうな」
「嘘は言わないわよ」
「言っても仕方がない」
二人は澄ました顔で言った。
「そうか」
荒ワシ師団長は考える顔をした。
「最初にここに来た時は落胆したものだが」
彼はそう言うとニヤリ、と笑った。
「こういうことが起こるとはな。わからんものだ」
「塞翁が馬というからな」
それを聞いたツバサ大僧正が言った。
「うむ、その通りだ」
師団長はさらに上機嫌になった。
「こうなれば何としてもあの男をこの手で始末してやる。ツバサ大僧正、悪いがアマゾンは任せた」
「うむ」
ツバサ大僧正は答えた。別に深く考えたわけではない。だがこの決定が後々にまで響く。
「悪いがそうとなれば早速作戦を練らせてもらう。一刻も早く奴を倒さなくてはな」
荒ワシ師団長はその場を去った。後には三人が残った。
「あら、案外せっかちなのね。策士だって聞いていたけれど」
妖怪王女はそれを見て可笑しそうに言った。
「普段冷静な者程いざとなるとああなるものだ」
鬼火司令は彼が去った扉の向こうに目をやりながら言った。
「鬼火司令とは大違いね」
「何を言う、わしは何時でも冷静だぞ」
「電話機のボックスを叩き壊したのは誰だったかしら」
「あれは海兵隊式だ、役に立たん機械はいらん」
二人は再び口喧嘩を始めた。
「ええい、止めぬか」
ツバサ大僧正はそんな二人の間に入った。
「二人共わしへ情報を伝えることは終わったのであろう。ならばすぐに持ち場に戻るがいい」
「そうね」
「山の様な仕事が待っておるしな」
二人はその言葉に対し頷いた。
「では早く戻られよ。もうライダー達が既に向
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