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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
摩天楼の悪魔
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その目的はヨロイ元帥を探し出し倒すことだった。
「おやっさん、そっちはどうでした」
 結城はハーレムの路上で立花に対し問うた。
「駄目だ、ここには何も無いようだな」
 立花は首を振って答えた。
「そうですか。ハーレムには連中はいないようですね」
 結城はそれを聞いて顔を曇らせて言った。
「ああ。サウスブロンクスにもなかったしな」
「ここは色々とありますからね。隠れるにはもってこいなんですが」
 よく知られた話であるがハーレムやサウスブロンクスはかってはスラム街で知られた街である。今は治安が良くなったがつい最近までは犯罪都市とまで言われたニューヨークでもとりわけ危険とされた地域であった。
「別のところに行こう」
「そうですね、今度は五番街に行きますか」
 その時だった。後ろから声がした。
「おい、そこの東洋人の二人」
 二人はその声に振り返った。見ればアフリカ系の若い男三人組である。
「見ねえ顔だが何者だ?中国人か日本人か」
 その真ん中にいるリーダー格と思われる男が尋ねてきた。
「?日本人だが」
 結城は率直に答えた。
「日本人か。本当だろうな」
 彼はまだ問うてきた。
「おいおい、嘘をついてどうなるんだ?何ならパスポートでも見せようか?」
 結城は苦笑して言った。
「何だ、本当に日本人なのか」
 彼はそれを聞いて言った。
「だったらいいんだ。悪いが疑っちまった」
 彼は微笑んで言った。白い歯が口から漏れる。
「ちょっと東洋人で頭にくるこがあったんでな。日本人や中国人なら別になんともないんだが」
「何かあったらしいな」
 立花はそれを聞いて結城に対して言った。
「ロスと同じことじゃないですかね」
 結城はそれを聞いて立花に囁いた。
「ところであんた達何か探しているのかい?」
 その若者はあらためて聞いてきた。
「いや、別に何もないけれど」
 結城は答えをはぐらかした。
「おいおい、何もなくてこのハーレムを色々と探し回るわけないだろ。逃げた女でも捜してんのか?」
「女じゃなくて男なんだが」
「男、ねえ」
 彼は結城の言葉を聞いて少し考え込んだ。
「そういえばこの前変な男を見かけたな」
「変な!?」
 結城はその言葉に反応した。
「ああ。仕事帰りに一杯ひっかけて帰ってたらな。変な奴がマンホールを開けてたんだ」
「マンホール!?」
 結城と立花はマンホールという言葉に眉を動かした。
「おう。黒づくめの奴でな。そして下水道に入って行ったんだ」
「おい、黒づくめっていやあ」
「間違いありませんね」
 立花と結城はそれを聞いて互いに頷き合った。
「まあ変な男だったな。それ以来見てねえが」
「成程、そしてそのマンホールは!?」
 結城は尋ねた。
「ん!?あっちの方だけ
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