摩天楼の悪魔
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マン、落ち着けっ!」
彼はライダーマンの前に出てその動きを止めた。
「今の御前は頭に血が登り過ぎている。そんなことでは勝てはしないぞ」
「おやっさん・・・・・・」
ライダーマンは彼の言葉を聞き次第に落ち着きを取り戻してきた。
「フフフ、立花に救われたな」
ヨロイ元帥はその間に間合いを離していた。
「今日のところはこれでさらばだ。だがすぐに会うことになる」
そう言うと彼の足元から白い煙が現われた。
「その時が貴様の最後だ。楽しみにしているがいい」
彼はその煙の中に消えていった。
「行ったか・・・・・・」
立花はそれを見送って言った。そしてライダーマンに顔を戻した。
「心配するな、御前にはわしがついている」
「はい・・・・・・」
ライダーマンは落ち着きを完全に取り戻した声で頷いた。煙は消えそこは廃墟に戻っていた。
ヨロイ元帥はニューヨークの下水道の奥深くに設けた基地に戻っていた。そして自室でくつろいでいた。
「フフフ、デーーーーストロンの時とは違うぞ」
彼は豪奢な椅子に座り一人ほくそ笑んでいた。
見れば装飾も何も無い部屋である。暗闇の壁があり床にはバダンの紋章が描かれている。
「ライダーを倒せばバダンでの俺の地位は確固たるものになる。そうすれば大幹部筆頭になるのも時間の問題だ」
彼はニヤリ、と笑って言った。
「あの暗闇大使とかいう新参者にも吠え面をかかせてやる。精々あの瓜二つの従兄弟と仲良くやっていろ」
「どうやらいいことがあったようだな」
その時部屋に何者かの声がした。
「・・・・・・貴様か」
ヨロイ元帥はその声を聞くと憮然とした声で言った。
「貴様か、とは失礼だな。私にもちゃんとした名前はある」
それはブラック将軍であった。扉を開け中に入ってきた。
「フン、一体何の用だ」
「怪人を届けに来てやったのだ。そう邪険にするな」
「べつに邪険にはしていないが。それで注文通りの怪人だろうな」
彼は立ち上がって言った。
「当然だ。約束通りのものだ」
「そうか。ならいい」
彼はそう言うと歩き出しブラック将軍に背を向けて言った。
「このニューヨークでの作戦は何としても成功させねばならんからな」
「貴様の栄華の為にか?」
ブラック将軍は皮肉を込めて言った。
「・・・・・・否定するつもりはない」
彼は後ろを振り向いて言った。
「デーーーストロンもバダンもそれは同じ。強い者が生き残る世界だ」
彼は言葉を続けた。
「だからこそ失敗は許されんのだ。たとえどのような手段を使おうとな」
「フム、それには異論はない」
ブラック将軍はそれを聞いて言った。
「私もゲルショッカーで辣腕を振るった男。所詮世界は選ばれし者だけが生き栄えればよいのだ」
彼はそこで
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