暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
摩天楼の悪魔
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そう言った時だった。目の前の煙の中から声がした。
「フフフ、だが所詮は我等の前に無残に死ぬことになる」
「何っ!」
 立花はその声に振り向いた。
「やはりな・・・・・・」
 ライダーマンはその声を聞いて呟いた。彼はその声の主を片時たりとも忘れたことはなかった。
「フッフッフ、久し振りだな、立花藤兵衛よ」
 ヨロイ元帥が白い煙の中から姿を現わした。
「ヨロイ元帥、この爆発は御前の仕業かっ!」
「フッフッフ、いかにも」
 ヨロイ元帥は立花の言葉に不敵に笑うながら答えた。
「丁度いい再会の場の演出になったようだな」
「何言ってやがる、二度と会いたくないわ!」
「やれやれ、相変わらず威勢だけはいいな」
 彼はそう言うと立花から視線を外した。
「貴様とは再会ではないのが残念だがな」
「フン、これが最後の出会いにしてやる」
 ライダーマンはヨロイ元帥を激しい視線で睨んで言った。
「来い、この場所が貴様の墓場だ」
「まあ待て。ここでは戦っても面白くはない」
 ヨロイ元帥はライダーマンを嘲笑、いや宥めるように言った。
「このニューヨークはそれに相応しい場所が多くあるというのにな」
「ほざけ、貴様は今すぐ倒してやる」
 ライダーマンは激しい憎悪の光でもって彼を見る。ヨロイ元帥はそれを楽しんでいる。
「フフフ、相変わらず熱くなるときりがない奴だな」
「言うなっ!」
 ライダーマンは叫んだ。
「貴様だけはこの手で倒す、それが今の俺の望みだ」
「フフフ、いい顔だ」
 ヨロイ元帥は彼の顔を見て言った。
「何!?」
「憎悪に歪んだいい顔だ」
「クッ・・・・・・」
 ライダーマンはそれを聞いて狼狽した。かって憎悪に燃え復讐鬼に過ぎなかったあの時を思い出した。
 痛む右腕。自分の為に死んだ部下達。そしてヨロイ元帥に対する飽くなき憎悪。彼にとっては忌まわしい思い出である。
「俺は貴様のその憎悪こそが生きがいなのだ。憎め、もっと憎むがいい」
 ヨロイ元帥はさらに続けた。
「そして心を憎しみに捉われるがいい。そして暗き世界に戻るのだ」
「何を・・・・・・!」
 ライダーマンは激昂した。右腕にマシンガンアームを装填し射撃する。
「おっと」
 ヨロイ元帥はそれに対しマントで身体を覆った。マントが銃弾を撥ね返す。
「これからが楽しみだ。このニューヨークを貴様の墓場に出来るのだからな」
「何をっ!」
 ライダーマンの怒りは一向に収まらない。
「この街はもうすぐ死の街となる。そして俺の輝かしい武勲がまた一つ増えることになる」
 そう言うとライダーマンを嘲笑しつつ顔を向けた。
「貴様にかって脅かされた武勲がな」
「まだ言うかっ!」
 ライダーマンは跳びかかろうとする。だが立花がそれを制止した。
「待てライダー
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