十番目の光
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地獄大使か、ククククク」
彼はその名を聞いて笑い声を出した。地の底から聞こえるような不気味な笑い声であった。
「何がおかしい」
ダブルライダーは問うた。
「ククククク、これが笑わずにいられようか」
暗闇大使はまだ笑い続けている。
「このわしをあの男と一緒にしてくれるとはな」
「何っ!?」
これにはダブルライダーだけでなく他のライダー達も驚いた。地獄大使の名は彼等にとって不倶戴天の敵の一人であるからだ。かってのショッカーの大幹部としてでなく今バダンの大幹部の一人としての敵であるからだ。
「教えてやろう、わしの名は暗闇大使という」
暗闇大使はライダー達に対して言った。
「あの男の従兄弟だ。かっては共にいた」
彼はそこまえ言うと表情を変えた。その顔は怒りと恨みを含ませたものであった。
「あの様な男と一緒にされてもらっては困るな」
彼の顔には怒気が浮き上がっていた。
「わしはあの男とは違う。いずれそれを死をもって教えてやろう」
そう言うと右手から鞭を出した。そしてそれを振るう。すると風が起こった。
「また会おう。そしてその時こそ貴様等が我がバダンの前にひれ伏す時だ」
彼は風の中にその姿を消した。
「行ったか・・・・・・」
ゼクロスはそれを見送って呟いた。
「また会うことになるだろうがな」
彼はそう言うとライダー達へ顔を向けた。
「・・・・・・・・・」
ゼクロスは黙って彼等を見ている。
「また会ったな」
ゼクロスは静かな声で言った。
「ああ、それもこの奇巌山でな」
二号が少し皮肉っぽく言った。
「あの時はかなりやられたものだ。しかしそれが今の俺達のもとになったからな」
X3が感慨を込めて言う。
「かってここでデルザー軍団を滅ぼしたが今はバダンの連中がいたとはな。本当に皮肉な話だぜ」
ストロンガーはかって大首領がいた山の方を見ている。
「あの首領が生きていたというだけでも信じられないというのに」
]も同じである。
「そして今君がここにいるわけだ」
スーパー1はゼクロスに対して語り掛けた。
「君のことは聞いている。バダンに改造されていたそうだな」
ライダーマンはゼクロスの顔を見て問うた。
「ああ。だがそれからは解放された」
ゼクロスは答えた。
「そうか。俺達と一緒だな」
スカイライダーはそれを聞いて言った。
「皆そうだ。最初は悪の牙に捉われていたんだ」
一号は感慨を込めた口調で言った。彼もショッカーに改造されたのだ。
「そして怒りと憎しみばかり思っていた」
アマゾンが言った。ライダーは皆かっては怒りと憎しみに支配されていたのだ。
「しかし今は違う」
二号が言った。
「かっては怒りに支配されていたんだ、ここにいるライダー達は全てな
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